出版社内容情報
馬春師匠復帰の独演会の演目は誰にも内容のわからない謎の噺?! 独演会の成功はなるのか。落語を演じて謎を解く! シリーズ大団円、本格落語ミステリ節目の一冊いよいよ登場!
内容説明
病に倒れ高座から離れていた六代目山桜亭馬春の復帰独演会までいよいよ一カ月半となったところで、師匠がネタ出ししたのは『海の幸』という噺だった。亮子どころか福の助やお席亭、落語界の生き字引きも首をひねるばかり。実はこの噺、晩年の彦六が最後に演じる予定だった、誰にも内容がわからない謎の噺で…。落語を演じて謎を解く!本格落語ミステリシリーズ第四弾!
著者等紹介
愛川晶[アイカワアキラ]
1957年福島県生まれ。筑波大学卒。94年、『化身』で第五回鮎川哲也賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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akky本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
五右衛門
58
読了。続けざまに読み終わりました。師匠の悪巧み、業界ではシャレで通用するのかも知れないが読み手はやり過ぎでっせ師匠!ってな感じでした。がしかし主人公頑張りました。真面目で、勉強熱心今後が本当に楽しみです。続編あるんですよね?めまぐるしく変化している現代の中で受け継ぎ、引き渡していく、だからこそ興味深い世界だと思います。目が離せません。2019/03/28
ぶんこ
46
こちらのシリーズを読み続けていると、すっかり落語界のツウになったような錯覚を覚えます。師匠と弟子の間柄、そして同じ世界でのイジメもあって、どの世界も厳しい。めげずに切磋琢磨している人たちが生き残っていくのでしょう。今回の馬春師匠の深謀遠慮には驚かされました。観客まで巻き込んでのドッキリには、流石の福の助や亮子さんもアングリ。ここまでしないと復帰できないって、馬春師匠が健気に思えてくるから可愛い。それにしても愛川さんの落語愛には脱帽です。2018/01/10
fwhd8325
41
シリーズ作品だと知っていましたが、以前より本棚に積んであった一冊です。購入したときより、落語に接する機会は増え、満を持しての読書です。本当によくできた小説です。落語を愛し、熟知されているからこその作品だと思います。本音で言えば、落語は、活字より、耳で聞きたい。ムズムズしてきました。2018/05/03
したっぱ店員
41
やはりこのシリーズが落語モチーフの本の中で一番好き。個々の短編としても成立しつつ、大きな流れのストーリーも無理なく展開して毎回とても楽しい。馬春師匠のおかみさんが大好きな自分は、最後ちょっとほろりとしてしまった。もしかしたらこれで完結?な展開だけど、まだまだ読んでいけたらいいなあ。2014/12/20
hnzwd
36
シリーズ第四弾で、一旦は節目の一作。倒れた馬春師匠の復帰独演会がいよいよ近づく中、やはり事件が発生。解決はいつも通りの寄席の一席で。と、いう定番スタイルが最後まで心地良いシリーズでした。表題作はもちろん、復帰独演会当日を描いた鍋屋敷の怪は大団円ともいえる素晴らしい出来。読むと落語に行きたくなる。2014/05/27
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