出版社内容情報
ピーター・アントニイ[ピーターアントニイ]
著・文・その他
永井淳[ナガイジュン]
翻訳
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kircheis
114
★★★☆☆ 多くの人に恨まれていた男が密室(衣裳戸棚の中に女が1人いたけど)で殺され、それを探偵役のヴェリティが解決する。 密室の謎は、盲点をついたもので全然気付かなかったが、どちらかというと脱力系で、あっと驚くというようなものではなかった。寸劇コントでありそう。 おそらく本書の売りは、軽妙かつシニカルなユーモアだと思うが、訳のせいなのか個人的にはあまり響かなかった。 分量は余りないので軽くミステリを楽しむには程よい感じ。2019/08/30
セウテス
54
登場人物が挿し絵で紹介されているので、とても把握しやすいです。ホテルの一室ドアも窓もロックされており、男が一人背中から撃たれている死体が発見されます。完全な密室であるのですが、部屋に備え付けのタンスの中に何故かウェイトレスが縛られて入っています。1951年の作品なので、現代では謎にならない殺人ですが、論理的に会話を中心に検証してゆき、二転三転する話は素晴らしいです。密室の謎は発想の転換が必要で結末は正にブラックユーモアが漂います。ミステリーとして類似の作品が少ない範囲であり、是非とも楽しんで頂きたいです。2014/10/17
雪紫
51
再読。やっぱりユニークでブラックな探偵コンビ&密室。あの真相明かしの台詞、覚えてても破壊力抜群だしラスト1行、やっぱり含み感じますね( ̄ー ̄)ニヤリ。2024/08/31
みなみ
30
ホテルの密室で発生した殺人事件を素人探偵が解こうとするミステリー。殺人事件が発生した部屋で、タイトルどおり衣裳戸棚の中にホテルのウェイトレスが隠れていたところから始まり、登場人物が皆被害者のことを憎んでいてキャラクターが立っている。犯人を当てることは出来なかったものの、面白かった。ただ、「戦後最高の密室ミステリー」は言い過ぎかな。2025/03/22
本木英朗
26
英国の本格ミステリ作家のひとりである、ピーター・アントニイの長編のひとつである。俺は1999年に一度読んでいた。まったく覚えていなかったので、本当に驚いたよねえ、ウフフ! 流石は名探偵ヴェリティ、そして作者であります。またいつか3回目に挑戦かな!!2024/08/02