創元推理文庫<br> 豊饒の地〈下〉

創元推理文庫
豊饒の地〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 319p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488282042
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

発見された団地でないとしたら、赤ん坊はどこに住んでいたのか。試行錯誤をへて、デッカーたちはついに一軒の家に到達したが、そこに待ち受けていたのは凄惨な四重殺人の現場だった。粘り強い捜査活動の果てに焙りだされた歪んだ心の形とは…。奥深い謎を追いながらも、愛するリナの身を気づかう刑事デッカー。エモーショナルかつ猥雑に語られる、忘れがたいシリーズ第三弾。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

25
迷子の赤ん坊の家を探すうちに、一家惨殺事件に遭ったデッカー巡査部長。この事件と赤ん坊はどういう関係なのか。デッカーの恋人リナは敬虔なユダヤ教徒で、リナと結ばれたいがためにユダヤ教の勉強を続けるデッカー。宗教の中に身を委ねる事は、過去の自分と正面切って向かわなくてはいけない。デッカーのベトナム戦争体験とは。荒唐無稽なラストではある。2015/12/28

16
何ともヤな真相でした。とはいえ、上下巻むっちゃ楽しみました^ ^デッカーさんの同僚の方々の魅力が増しました、シリーズ読む楽しみが増し増しです♪2024/06/08

bapaksejahtera

14
発見された赤ん坊と4人惨殺事件捜査を中心に下巻は動き出す。だが話の中心は主人公デッカー刑事のベトナム時代の戦友エイベル。それも彼の巻き込まれた強姦致傷事件その物ではなく、ハイティーンの頃送られた戦場での戦闘の最中で起こった恋愛と殺人事件だった。事件はその強烈な戦争体験を、友人二人各々に強烈な残響を及ぼし今日に至る。最後に謎解きされる、土地開発に脅かされる古い農村のドロドロした人間関係が引き起こした惨殺事件など、霞んでしまう程のインパクトだった。犯行動機や結末共に心重い物だったが、これ迄の著者作品中の圧巻。2024/12/04

Yoko

14
原題MILK&HONEYを邦題「豊饒の地」としたセンスに感心しきり。もちろん前作までの訳題も良かった。この第3作ではのっけからデッカーとマージのかけ合いで引き込まれた。素晴らしい関係。大筋となるエピソードは事件が陰惨な割に風呂敷の畳み方は雑になってしまっているが、デッカーの過去やシリーズの根幹を成すアイデンティティーや信仰、リナとの関係については、もどかしいほどの丁寧さで描かれており決してその大切な部分は損なわれていないと感じる。重要な局面で諭し語るラビの言葉が灯台の灯火のように導いてくれるのである。 2016/03/13

ほちょこ

11
デッカー、いよいよユダヤ教徒になってきた。同僚からは「ラビ」などと軽口をたらかれてるけど、改宗してその程度なんだろうか?という疑問。食べ物や習慣が変わってることに対して、周囲があまりにも寛容な態度。デッカー、いい同僚に恵まれた、の巻。2016/03/25

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