内容説明
史上最大の海難事故といわれる「タイタニック」の沈没から半世紀、米経済界の黒幕ウィリアム・ライカーが深海に眠る遺留品の捜索に乗り出した。タイアップ特集を組む雑誌に執筆を依頼されたノーマン・ホールは、数々のトラブルに見舞われながらも取材を続け、奇縁に導かれるように、沈没船からの生還者エヴァの封印された記憶、ひいては闇に葬られていた犯罪を白日のもとに…。
著者等紹介
高見浩[タカミヒロシ]
1941年東京都生まれ。出版社勤務を経て翻訳家に。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hit4papa
7
1912年タイタニック遭難時の出来事、1941年ハワイでの殺人事件、1962年タイタニック引き揚げに関わる人々の謎と事件。すべてがひとつにつながる冒険謎解きアクション歴史ミステリです。
青沼ガラシャ
3
確かに「謎解き、サスペンス、冒険小説等、幅広い要素を包含した、オールタイムベスト級傑作ミステリ」だったね。凄いと思う。盛りまくり。ラストのチェイスシーンではこの期に及んでまだやるのか、と思ったね。2022/02/13
きのっぴ
3
年がばれてしまいますが、30年前「のめりこんで」読んだ思い出があり、Bオフで見つけて再読。タイタニック沈没の1910年代、1941年日米開戦直前のハワイ,そして(当時の現在)1960年代、と月日を跨っての物語の展開。初読当時の感動まではなかったものの、全体のストーリー展開を楽しみました。特にタイタニック沈没までの船内の「事件」と船・乗員の逃げ惑う様子は、J.キャメロン監督の同映画を イメージしてしまいました。 2014/11/30
茶子鉛筆
3
例の豪華客船・タイタニック号が沈没した夜に何があったのか、海底の豪華客船の調査を始めた老富豪の真意は何なのか、という謎をめぐる本(フィクション)。解決篇が約半分を占めるのにまったくダレなかった。サスペンスだったり冒険小説だったりとても豪華な内容だった。タイタニック、痛ましい事件だなあ。2014/05/04
tanta
3
沈没から今年でちょうど100年のタイタニック。題材に手垢感を感じつつも読み始めたけど、なんていうか・・・すごい。これぞ娯楽小説。パリ、ロンドン、ホノルル、ニューヨーク、スイス、オーストラリア、果ては東京の小石川まで。もうそれだけでときめきまくってしまいました。ハラハラドキドキもあって、40年近く前に書かれたとは思えない臨場感。日本の小説にはない華やかさが新鮮。2012/10/06