出版社内容情報
大雨の夜、急カーブの続く難所で起きた自動車の衝突事故。大破した車の運転席からは、著名な実業家が死体となって発見される。しかし検死の結果、被害者は事故の数時間前に一酸化炭素中毒によって死亡したことが判明する。事故直前には、現場と別の場所を走る被害者の車の目撃証言も……。死者が自動車を運転したのか？ 謎解きの醍醐味が味わえる英国探偵小説黄金期の快作。解説＝林克郎
内容説明
大雨の夜、急カーブの続く難所で起きた自動車の衝突事故。大破した車の運転席からは、著名な実業家が死体となって発見される。しかし検死の結果、被害者は事故の数時間前に一酸化炭素中毒によって死亡していたことが判明する。事故直前には、現場と別の場所を走る被害者の車の目撃証言も…。死者が自動車を運転したのか？謎解きの醍醐味を味わえる英国探偵小説黄金期の快作。
著者等紹介
ロラック，Ｅ．Ｃ．Ｒ．［ロラック，Ｅ．Ｃ．Ｒ．］ ［Ｌｏｒａｃ，Ｅ．Ｃ．Ｒ．］
１８９４年イギリス、ロンドン生まれ。１９３１年、ロバート・マクドナルド首席警部が登場するＴｈｅ Ｍｕｒｄｅｒ ｏｎ ｔｈｅ Ｂｕｒｒｏｗｓでデビューする。コリンズ社“クライム・クラブ叢書”の看板作家となる。英国探偵小説黄金期において、クリスティに比肩する最良の女流作家の一人である。１９５８年没
藤村裕美［フジムラヒロミ］
國學院大學文学部卒業。英米文学翻訳家（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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おか
33
正しく 曲がり角に死体は有ったんです（笑）そして 今作のマクドナルド主席警部 全身傷だらけ というくらい 格闘場面が出てきます。知的な部分に魅力を感じていた私だが 肉体的にも凄かったんだと認識しました。そして 最後の最後で えーーーーーーっと驚く犯人が！結構好きなタイプだったのに やっぱり私には人を見る目がない😆2025/01/12
かもめ通信
23
書評サイト本が好き！からの頂き物。ロンドン警視庁のマクドナルド首席警部の活躍するシリーズを読むのはこれが三作目なのだけれど、警部ときたら、相変わらず冷静沈着で品が良く、 抜群に頭が切れるが少しも偉ぶったところがなくてスマートな格好良さ。今回の舞台はロンドンを離れた田舎町なのだけれど、田舎の町にあってもそのスマートさに嫌味がないところが特にポイント高し！ｗ2015/10/25
たち
21
どこにでもあるような、イギリスの田舎町が舞台。そして、昔ながらの商店主たちが大型量販店の買収にあい、トラブルに。日本でもよくあるような設定が面白いです。事件を追いかけるマクドナルド首席警部は地味ですが、なかなか渋くて良かったです。2016/02/16
飛鳥栄司@がんサバイバー
16
事故死かと思ったら、検死の結果が一酸化炭素中毒。この難解な事件にマクドナルド警部が挑む本格ミステリ。謎の提示や序盤の容疑者の差し出し方など、黄金期の正統派本格ミステリ要素がたっぷりなのだが、そこは一筋縄では着地を許さないロラック。アリバイ崩しと、一酸化炭素中毒にいたるトリックをマクドナルドに地道に捜査させているにもかかわらず、突発的な急展開でちゃぶ台返しが待っていた。それでも本格ミステリとして成り立っている凄さがロラックにはある。予測不可能なロラックに翻弄されれば、次回を待ちわびる中毒性が生まれるのだ。2015/09/18
🐾ドライ🐾
14
大型チェーン店のオーナーの不審死。オーナーは素行も悪く嫌われているから身内に地元商店主にと容疑者はたくさんいる。本作のミステリーとしての堅実な面白さはマクドナルド主席警部の手堅い捜査手法と人柄によるところが大きい。対話によって、ときには圧力をもって容疑者を絞っていく過程が見どころ。偏見のないものの見方、相手に事実のみを語らせることに注力。クライマックスの意外性と緊張感もなかなか。2023/10/11
