創元推理文庫
ジョン・ランプリエールの辞書〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 480p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488202033
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

18世紀、ジャージー島。ジョンが想いを寄せる美しい子爵家令嬢の水浴姿を見てしまった父が、猟犬にズタズタに噛み殺される。それは、彼が直前に読んだギリシア神話の物語をなぞるかのような光景であった。神経症を疑う彼は、医師に療法として勧められた固有名詞辞書の執筆を始める。だが、またしてもギリシア神話をなぞる惨劇に遭遇することに…。サマセット・モーム賞受賞作。

著者等紹介

青木純子[アオキジュンコ]
1954年生まれ。早稲田大学大学院博士課程満期退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆーかり

22
サマセット・モーム賞受賞作。帯には「エーコ+ピンチョン+ ディケンズ+007」。高まる期待で読み始めると、つらつらと続く内容が面白味に欠けていてどうしたものかと思うのだけど、たまに面白くなり、400頁を過ぎてから勢いづいてとても面白くて思えてきた。18世期、ロンドン、東インド会社、陰謀、カオス。ディケンズというのは分かるけれど、 愉快な部分は引いて謎と冒険と幻想を増量、そしてギリシャ古典トリヴィアを追加した感じ。ファウルズも入ってるかな。下巻に進みます。2020/05/10

鐵太郎

16
ジョン・ランプリエール(1765~1824/2/1)とは、「古典籍固有名詞辞典(Bibliotheca Classica)」を執筆した、実在の古典学者です。この「辞書」というものは読んだことがありませんが、古今の事象、人物、神話などについて、持っている知識教養を駆使して解説した本であるとか。雑学家の面目躍如ですね。この動乱の時代を背景とし、「ランプリエールの辞書」という面白いネタを核として、1600年まで遡る陰謀の連鎖を描いた時代小説がこれ。2007/05/10

ネムル

9
うーん、ギリシャ古典やヨーロッパ近代史に明るくなくても楽しめる、とまで楽観的な気分にはなれないな。2017/11/13

Akito Yoshiue

8
話の切り替わりについていくのに慣れるまで読書スピードが上がってこない。2021/02/12

秋良

8
東インド会社と秘密結社カバラに関わる、壮大な陰謀モノの上巻。酩酊と幻視の場面が多く、読んでるこっちも幻惑されるので幻想小説の風味もあるかな、と思う。実在の人物を登場させ、カバラが怪しい雰囲気を醸し出し、自動人形が二十年前の船の名前を暴く。嫌いじゃないけど、主語が端折られたり、改行なしに視点がコロコロ変わるのもあって読むのが大変。2017/09/30

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