出版社内容情報
「価値のないもの、誰も盗もうとはしないもの」だけを標的にする怪盗ニックは、引きも切らない多彩な依頼に大忙し。年齢を重ねても仕事の腕と頭脳は衰えず、予期せぬ危機にもとっさの機転で対処する。文庫版全集第5弾は、〈白の女王〉サンドラ・パリスとの共闘、ホック世界の名警官レオポルド警部やニックを名乗る偽者との対決、実在したミステリ書店が登場するクリスマス・ストーリーなどを含む全14編(うち本邦初訳9編)を収録。
エドワード・D・ホック[エドワード・D・ホック]
著・文・その他
木村二郎[キムラジロウ]
翻訳
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たち
32
怪盗ニックも5冊めになりました。なぜか、前より殴られたり、撃たれたり、が多いような気がします。今回は、ちょっと、ほろっとする『クリスマス・ストッキングを盗め』と白の女王こと、サンドラ・パリスの窮地を救った(この話だけじゃないけど)『レオポルド警部のバッジを盗め』、グロリア大活躍の『二十九分間の時間を盗め』がお気に入りです。2018/06/13
みすみ
11
こんなに粒揃いなのは1巻以来じゃないか!?と嬉しい悲鳴。歳を重ね、より知能犯寄りになっていくニックの鮮やかな手際と推理が光る。特に推理成分が過去イチ多く、純粋に短編ミステリーとしても楽しめる仕上がり。「ビンゴ・カードを盗め」「吠える牧羊犬を盗め」「錆びた金属栞を盗め」「偽の怪盗ニックを盗め」辺りが特に好き。グロリアが有能なアシスタントと化してたり、久々にチャーリー・ウェストンが出てきたり。シリーズとしても良い歳の取り方をしている。次の6巻で最後かあ。もったいなくてしばらく読めないかもしれない。2025/10/04
二葉
10
ますます怪盗ってよりも、探偵ぽくなったニック物。いよいよ次で最終巻。2018/07/08
stobe1904
10
【怪盗ニックシリーズ5作目】価値のないものしか盗まない怪盗ニックシリーズの短編集。マネキンのカツラや客船の乗客の時間を盗むなど、突拍子もないものや不可能なものを盗む依頼を受けるニックだが、相変わらずのお手並みで仕事をやりとげ、おまけに付随的に発生する事件の謎解きまでやってみせる、とても楽しめるミステリである。未訳作品が少なくなりつつあるのが残念だが、次作を早く読みたい。★★★★☆2018/05/26
harukawani
8
さすがに5巻まで来ると飽きちゃいますね、毎回毎回「大好き!」というレビューを書かないといけないことに。物語自体は飽きとは無縁。自分でも引くぐらい大好きです。今作はクリスマスストーリーとサンドラ登場作が多め。つまりは何を盗めと?というhowじゃなくwhatな謎が楽しい「二十九分の時間を盗め」、錯綜した事件、ニックが事件に首を突っ込む理由など読み応え抜群でシリーズ全体でも白眉の「レオポルド警部のバッジを盗め」etc.好きな作品は多いが、マイベストはタイトルと読後感のギャップが最高な「禿げた男の櫛を盗め」。2018/06/04
-
- 和書
- ゴキブリのはなし




