創元推理文庫 遭難信号

ハワード，キャサリン・ライアン【著】〈Ｈｏｗａｒｄ，Ｃａｔｈｅｒｉｎｅ Ｒｙａｎ〉/法村 里絵【訳】

東京創元社（2018/06発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 528p／高さ 15cm
• 商品コード 9784488181079
• NDC分類 933
• Cコード C0197

出版社内容情報

アイルランドの小さな町でハリウッドの脚本家を目指すアダム。恋人のサラが海外出張に出かけ、音信不通になってしまう。だが出発から数日後、彼女のパスポートが郵送されてくる。それには「ごめんなさい。S」とサラの字で書かれた付箋が貼ってあったが、封筒の文字は別人のものだった。彼女に何があったのか？　アダムは恋人を追い、手がかりをもとに地中海クルーズ船に乗り込む。千以上もの客室を持つ豪華客船で暴かれる予想外の真実。巧みな構成力と謎解きの妙味を味わえる衝撃のサスペンス！

キャサリン・ライアン・ハワード［キャサリン・ライアン・ハワード］
著・文・その他

法村里絵［ノリムラリエ］
翻訳

内容説明

ハリウッドの脚本家を目指すアダムのもとに、海外出張に出かけ、突然音信不通になった恋人サラのパスポートが郵送されてくる。それには「ごめんなさい―Ｓ」とサラの字で書かれた付箋が貼られていたが、封筒の文字は別人のものだった。アダムは恋人の足跡を追って、千以上の客室を持つ豪華客船に乗り込み真相を探る―。巧みな構成と謎解きの妙味を味わえる衝撃のサスペンス。

著者等紹介

ハワード，キャサリン・ライアン［ハワード，キャサリンライアン］ ［Ｈｏｗａｒｄ，Ｃａｔｈｅｒｉｎｅ　Ｒｙａｎ］
１９８２年アイルランド、コーク生まれ。フランスやオランダで旅行関係の仕事をしたり、アメリカのディズニー・ワールドのホテルで働いたりしつつ、小説やノンフィクションを自費出版する。『遭難信号』は初のミステリー作品にしてデビュー作でもある

法村里絵［ノリムラリエ］
１９５７年、東京都に生まれる。女子美術短期大学卒（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ケイ]

どんでん返しが意外なところで何度か起こる。行方不明になった恋人。探す男と、連鎖的に出てくる新たな謎。どういう落とし方をするのか知りたくて最後まで急いで読んだが、納得出来ない伏線がいくつか残った。

2018/12/24

[のぶ]

新人の作品のようだが、とても面白く楽しんだ。ストーリーの基本は単純で、海外出張に出かけ、消息不明になったサラという女性を恋人のアダムが探す話。出発から数日後、彼女のパスポートが郵送されてくる。「ごめんなさい」というメッセージが添えられていたが、封筒の文字は別人のものだった。アダムはサラが乗っていたと思われる客船に乗り込む。この船上の人物のドラマはやや複雑だが、乗組員と乗客の少年が絡み面白いドラマが展開される。サラの消息はどうなったのか？サスペンスとして良く出来た作品だった。

2018/09/19

[タツ フカガワ]

アイルランドの小さな町で脚本家を目指すアダムは30歳。暮らしを恋人サラに依存していた日々だったが、アダムの作品がハリウッドに買われることに。同じころ、サラがバルセロナの会議に出席するため旅立つが、以後彼女との連絡が絶たれる。アダムはサラが最後に目撃された豪華クルーズ船に乗り込んで真相を探る。『ナッシング・マン』の作者のデビュー作は仕掛けも多いミステリーで、クルーズ船の知られざる闇と最後の最後に明らかになる真相など、面白く読了（最後の一行に思わずにやり）。ただ主人公アダムはいまいち物足りないキャラでした。

2024/08/09

[すい]

豪華客船を舞台にしたミステリーだと思い読み始めたのに、５２２ページの前半部分は主人公が地上で行方不明になった恋人を想って泣き言ばかり言っているのに費やされる。「もういいから、はよ船に乗れ」と言いたいのを我慢して読み進めると、次第にミステリー的にも盛り上がってくる。船に乗ってからはサスペンスフルな展開も待ち受けていて、なかなかに面白かった。船の客室係とフランスの少年目線の話が所々に差し挟まれ、それがどのように本筋に関わってくるのかも見所！長編だけど読みやすい文章でオススメ。盲目過ぎる愛は怖いという話かな。

2018/08/21

[momi]

真実にそんな思いが隠されていたとは ！！ 船上での犯罪の盲点をついたサスペンス！！彼女はいったい何処に行ってしまったのか！忽然と姿を消してしまった恋人をさがすアダム…。アダムは恋人サラの足跡をたどり…豪華客船に乗り込み真相を探る！！ただひたすらに彼女を探し求める切ない男心と、もう一人の男の話、この二つがどう絡み交わっていくのか…とても気になるストーリー展開になっています！！物語に入っていきやすくスラスラ読めて面白かった！

2018/08/07