内容説明
風光明媚な田舎町キャルベイの海から、少年の死体があがった。少年は、州警察のユーヴデイル警部と密会しているのを目撃された後、行方がわからなくなっていたのだ。容疑者から依頼を受けた弁護士クランクは、百戦練磨の曲者ぶりを発揮して、事件に当たる。『フォーチュン氏の事件簿』で知られるベイリーの、もうひとりの探偵役ジョシュア・クランク本邦初紹介。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
61
〔再読〕ベイリー氏が生み出した、もう一人の探偵が弁護士のジョシュア・クランクです。たいへんクセがあり善なのか悪なのか、中々考えを表さない為、彼をどう思うかが本作の鍵となるでしょう。本作はシリーズ7作目、田舎町で伊勢えび漁の仕掛けを引き上げると、少年の遺体が絡まって上がってくる。容疑者からの依頼を受け、クランクは死因審問で鮮やかに容疑を晴らす。しかし彼はその後、町の動静から目を離そうとはしない。惜しむらくは、事件の謎を解くのに一年という時間が経った為、ラストの印象が薄れた事だ。リアルを、表現したのだろうが。2017/04/11
Ribes triste
14
讃美歌と共にあらわれ、正義の審判を下す弁護士クランク氏。美食家の陽気で温厚なおじさんと思いきや、先の先まで読み、時に手段は選ばぬ非情さも合わせ持つのが面白い。有能ゆえにクランク氏に使い回されるホプリー君と奥さんのポリーのご夫婦の活躍。事件の終わりに浮かび上がるもう一つの物語。昨今のミステリーのように全てが白日にさらされる描き方でないが、読み手が感じ考える余地がある。味わい深い。シリーズなのに1冊しか翻訳されていないのが至極残念。2022/04/26
Kitinotomodati
2
不思議なミステリだった。意外にも派手な展開に驚いていたら、いつの間にか終わっていた。クランク氏のキャラクターがつかめない為か?2020/05/18
ホームズ
1
フォーチュン氏のシリーズとは雰囲気が少し違った感じかな(笑)途中まではいい感じの展開だったけど、後半が少し面白味に欠けてしまったかも(--;)とりあえずこの探偵シリーズは他にもあるらしいけどまだ訳されてないみたい(--;)読んでみたいな〜(笑)2008/12/06
kanamori
0
☆☆☆2013/10/01