出版社内容情報
ちょっとしたアクシデントで、占い師のジプシーを自宅近くの林へ招待することになったフレーヴィア。その夜、屋敷に侵入した村の厄介者を尾けようとしたら、ジプシーに大変なことが起きていた! 内緒で屋敷へ泊めることになったジプシーの孫のお世話に、姉たちのいじわるへの仕返し、そして恐ろしい殺人の捜査と、今日もフレーヴィアは大忙し! CWAなど9冠受賞の世界で大人気の化学大好き少女探偵シリーズ、ますます快調!
内容説明
ジプシーの占い師から、水晶玉に将来の姿が見えると言われたフレーヴィア。動揺のあまりちょっとしたアクシデントを起こしてジプシーのテントを炎上させてしまい、自宅の屋敷近くの林へ招待することに。その夜、屋敷に侵入した村の男を追い出したあとで、ジプシーに大変なことが起きているのを発見!CWAなど九冠受賞の化学大好き少女探偵シリーズ第三弾。
著者等紹介
古賀弥生[コガヤヨイ]
東京女子大学分理学部英米文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
106
少女探偵フレーヴィアのシリーズ第3弾。今回は先の2作品に比べると、残念ながらやや見劣りがするという感を免れない。70歳を過ぎてからの作家デビューだったので、このあたりで持っていたアイディアを出し尽くしてしまったのか、はたまた一時的なスランプか。後者であることを願うのみ。今回の最大の難点は、(そして、それはこのシリーズ最大の特徴でもあった)フレーヴィアの化学による事件の解明が十分に生かされなかったことに尽きる。いずれにしても現在、翻訳があるのは後1巻を残すのみなので、最後の巻は大輪の花で飾って欲しいものだ。2014/02/28
kagetrasama-aoi(葵・橘)
43
「少女探偵フレーヴィア」第三巻。今巻はド・ルース家の所有地に滞在するジプシーの老女の大怪我から話が始まりました。フレーヴィアとその孫娘のポーセリンとの交流が、微笑ましいような苛つくような微妙な感じ。これまで同年代の少女との交流がなかったからかしら?二人の、横溝正史を彷彿する地下道の冒険はドキドキでした。そして、殺人事件の犯人よりフレーヴィアや家族のことが気になって!ド・ルース家の財政難はどうなるの?次巻読まずにいられません。2021/11/11
たち
35
このシリーズを読むのは二度目ですが、やっぱりフレーヴィアは凄い。11歳にして、この頭の回転の早さと、まったく躊躇しない行動力には目を見張るものがあります。警察も他の大人達も存在が霞んでしまう程に…。まぁ、語っているのが彼女自身なので、11歳の少女から見れば、大人って愚かだよな~と、思うのかもしれませんが。そこがこのシリーズの面白さでもあるのです。それにしても、私にはわかりませんが、姉妹って怖い。2021/12/02
寧々子
16
年の近い友達のいなさそうなフレーヴィアは少し年上の少女と出会いますが、神出鬼没なポーセリンにフレーヴィアが少し振り回されてる感じが新鮮でした。 ポーセリンの存在がフレーヴィアの孤独や淋しさを浮き彫りにしたように感じました。 小賢しかったり小馬鹿にしたような言動も淋しさの裏返しなのだと思うと切ないなぁ。 気丈に振る舞っていても11歳の小さな女の子なんだと思わせる箇所も随所にありました。 立て続けに起きた事件の真相はちょっと腑に落ちない点はありましたが、フレーヴィアの魅力でシリーズ読みしてるので問題なし♪2015/05/11
Ayah Book
15
少女探偵フレーヴィアちゃんシリーズ。子供の探偵ものですが、とにかくフレーヴィアちゃんが孤独だ。今作で初めて友達(?)ができたらしいが、すぐにいなくなる。けれども好きな化学や事件の捜査をしているフレーヴィアちゃんの世界はきらきらと輝いている。英国の田舎の美しい描写もあり、透き通るような孤独が清々しくもある。2018/02/19