内容説明
11歳のあたしは、イギリスの片田舎で、化学実験に熱中する日々をすごしてる。ある日、何者かがコシギの死体をキッチンの戸口に置いていき、父が尋常ではない恐れを見せた。そして翌日の早朝、あたしは畑で赤毛の男の死に立ち会ってしまう。男は前日の晩に、父と書斎で口論していた相手だった…。活溌な少女の活躍を温かくのびやかな筆致で描く、CWAデビュー・ダガー受賞作。
著者等紹介
古賀弥生[コガヤヨイ]
東京女子大学文理学部英米文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヴェネツィア
169
著者のブラッドリーは、なんと70歳の新進作家だ。しかし、作品は全く年齢を感じさせることはなく、むしろ若々しく瑞々しい。なんといっても主人公がすこぶる魅力的だ。フレーヴィア11歳、化学実験が大好きで多感な少女だ。本書は一応はミステリーなのだが、謎解きの妙味は薄い。ひとえにフレーヴィアの感受性こそが物語を支えている。超希少種のいわく付きの切手と、少女の冒険(それは行動においても、感性においてもだ)。そして、化学もまた見事にプロットに組み込まれている。シリーズ化される構想もあるらしいのだが、大いに楽しみだ。2013/11/09
こーた
63
英国の片田舎にあるお城に暮らし、日々実験にいそしむ化学少女フレーヴィア。姉たちのいじめにも負けず、その科学的知識を存分に活かして復讐をくわだて、さらには閑静な田舎町にあらわれた死体の謎にまで挑む。切手をめぐる父の過去と因縁を紐解いていくさまはドイルのホームズ物語を思わせ、化学の専門的な描写はクリスティを彷彿させる。この美しき田園風景を描いた作家が一度も英国へ渡ったことがなく(カナダ人だ)、それも七十を過ぎたおじいさんの、これがデビュー作だとは!古き良き英国ミステリの古典にも連なる、うら若き名探偵、初登場。2016/11/27
kagetrasama-aoi(葵・橘)
51
「少女探偵フレーヴィア」(勝手にシリーズ名付けました!)第一巻。十一歳の少女探偵と言うことで、ナンシー・ドルー的なものを想像していたら、大違い!化学実験が大好きな少女フレーヴィアが我が家で殺人事件に遭遇、父親の無実を証明しようと頑張る話でした。時は1950年、イギリスの田舎町、フレーヴィアは地主の娘(三女)、母親は既に亡く家庭環境はかなり劣悪、小生意気にもなりますよね。母親の死が謎めいていて、シリーズ読み進みたくなりました。「ザ・クラウン」で得た知識役立ちました(*^^*)。2021/11/09
カムイ
49
ふん😬あたしはコマしゃくれた女の子よ❗️面白かった😆主人公の設定は11才だが大人びてて一寸引いてしまった😵💧イギリス愛が沢山詰まった作品でもあるしシェイクスピアの作品にも興味が沸いた。シリーズ化しているらしがこれから集めていこう🎵2022/10/15
DONA
38
11歳とは思えないほど頭がよくて、機転の効く少女が殺人事件を解決!化学に詳しい彼女ならではの視点で謎を解いていきます…が、やはりまだ子どもなので、ハラハラさせられる場面もありました。色々細かく描かれているようで、登場人物たちのイメージがまだ掴めない感じがしたので、次も読もうと思います。2014/07/03
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