出版社内容情報
わたしはこの真実から、決して目を背けない。
『自由研究には向かない殺人』から始まった
ミステリ史上最も衝撃的な3部作完結編!
大学入学直前のピップに、不審な出来事がいくつも起きていた。無言電話に匿名のメール。首を切られたハトが敷地内で見つかり、私道にはチョークで首のない棒人間を書かれた。調べた結果、6年前の連続殺人事件との類似点に気づく。犯人は服役中だが無実を訴えていた。ピップのストーカーの行為が、この連続殺人の被害者に起きたことと似ているのはなぜなのか。ミステリ史上最も衝撃的な『自由研究には向かない殺人』三部作の完結編!
内容説明
大学入学直前のピップに、ストーカーの仕業と思われる出来事が起きていた。無言電話に匿名のメール。敷地内に置かれた、首を切られたハト…。それらの行為が、6年前の連続殺人の被害者に起きたことと似ていると気づいたピップは、調査に乗りだす。―この真実を、誰が予想できただろう?『自由研究には向かない殺人』から始まる、ミステリ史上最も衝撃的な三部作完結編!
著者等紹介
服部京子[ハットリキョウコ]
翻訳者。中央大学文学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
496
前作レビューで、最終作次第でどうとでも評価が変わりそうといったことを書いた。読み終えての結論は、控えめな○というところ。インパクト狙いな展開は決して否定はしない。実際、あの一作目からこの結末を迎えた衝撃はかなりのもの。しかし、ビップの物語としての大枠に力を入れるあまり、DTキラーの頭のない棒人間の意味etc、単体のミステリとしてはかなり雑。正当防衛で済ませればいいものを無理矢理こじらせたり、オチありきな場面も散見。友人を利用して共犯にしてしまうあたりからも、またやる人な印象を持ってしまいとても残念だった。2023/10/07
タツ フカガワ
292
大学入学を控えたピップが名誉毀損で訴えられる。訴えたのはレイプ魔としてピップに糾弾されていたマックス。同じころピップのもとに不審メールが送りつけられ、ハトの死骸が置かれたりする。その手口は6年前に世間を騒がせた連続殺人犯DTキラーと同じだったが、DTは刑務所に服役中だった。ミステリー度も深化した三部作の完結編かと思ったら、まさかまさかの展開。二部構成の本作第二部は、完全犯罪は成しえるか? というハラハラ感のうちに読了しましたが、正直この結末をすんなり受け入れられないのが困ったところです。2023/09/03
道楽モン
253
3部作最後は、とんでもない展開でビビリます。前半は名誉毀損裁判だとか、世界観の悩みで陰々滅々なスタート。悩みすぎてドラッグに手をつけてるし。今までの明るいヤングアダルト路線から急展開に、人生観の確立を迫られる苦悩の物語へ変容してしまう。これは賛否両論は避けられないが、後半の主人公のジャンプを受け入れるためには、この部分を書き込まないと中途半端になってしまう。で、それに付き合うと疲れるという塩梅で、正直なところ「面白い3部作でした〜」とは程遠い地点に着陸。けれど手を出したら最後まで見届けないとね。2023/08/20
大阪のきんちゃん2
150
延滞御免なさいw 1作目2作目読んでおいて良かった。 1作目で元気な女の子の青春小説だと思っていたのですが、まさかこんな結末になるとは… のっけから薬物中毒気味の主人公にショック… 途中から必殺仕事人or仕掛人梅安だと思って読んでました。 オーエンズ「ザリガニの鳴くところ」あるいは東野圭吾「幻夜」なども思い出してしまいます。 徹底した警察不信、イギリスの状況はそんなに悪いのでしょうか? 三部作で一つの大長編小説、善悪の基準をどこに置くかで評価が大きく分かれます。 私は読んで満足デス!問題提起の傑作!2024/09/26
yukaring
150
かなり衝撃的な3部作完結編。最初は無邪気に真実を追い求めていた少女が真実を手にするごとに苦悩を重ねていく過程がつらく、何が真実で何が正しいのかもはやわからなくなるダークでリアルな結末に圧倒された。前作からの人間関係に悩むピップの周辺でストーカーと思われる不審な出来事が次々と起こる。無言電話に匿名メール、首を切られたハトの死骸、次第にそれらの影はピップ本人に近づいてきて・・。ピップに迫る危機、そして第1部と第2部で様子がガラリと変わる展開。想像もつかない重い真実にたどり着き、心のザワザワがまだ落ち着かない。2023/08/23