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創元推理文庫
盲目の理髪師 (新版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 430p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488118280
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

大西洋をイギリスに向かう豪華客船クィーン・ヴィクトリア号で発生した、二つの盗難事件と殺人事件。すれ違いと酔っぱらいのどんちゃん騒ぎのうちに、消えたはずの宝石は現われ、死体は忽然と消え失せる。笑いとサスペンスが同居する怪事件の真相やいかに?巨匠カーの作品中、もっともファルスの味が濃いとされる本書はまた、フェル博士が安楽椅子探偵を務める本格編でもある。

著者等紹介

井上一夫[イノウエカズオ]
1923年生まれ。慶応義塾大学卒業。2003年歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

64
〔再読〕ギデオン・フェル博士シリーズ第4弾。本作は前作で登場した作家のモーガンが、フェル博士の自宅を訪ねて、豪華客船クイーン・ヴィクトリア号の中で起きた盗難と殺人事件を相談する話です。ストーリーはこの相談の中で語られ、フェル博士はこの話を聞くのみで謎を解く、安楽椅子探偵に徹する珍しい作品となっています。更には船内の事件が、どたばた喜劇の様に展開し、カー氏の重厚怪奇な作品を期待する読者には、何だコレになるかも知れません。モーガンら当事者が如何に目の前の出来事に盲目であったのか、明らかになる流れは圧巻です。2016/06/07

Kiyoshi Utsugi

36
ニューヨークからサウサンプトンに向かう定期船クィーン・ヴィクトリア号の中で起きる事件を現場にはいないフェル博士がモーガンからの依頼を受けて、推理し謎を解き明かします。 殺人事件が起きたのか、また盗難事件が起きたのかはっきりしないままに進んでいき、ちょっといらいらさせるところはありました。 また、フェル博士が登場する時間も少なく、これも物足りなさを感じさせる要因だったかもしれません。2022/06/13

geshi

36
スラップスティック・コメディーのファルス色がメインで、ミステリ要素は従という感じの巨匠の余技。フィルム盗難に端を発し、思い込みや勘違いや偶然によってどたばたが巻き起こり、事態がどんどん悪い方向へ突き進んでいき、何度か声を出して笑ってしまう場面があった。とんでもない狂乱を目くらましとして確かに布石を置いて、解決場面で手掛かりを注記する事がやりたかったのか。笑いの中でリアリティラインが下がり切ってるから、犯人の行動のご都合主義すぎる所や動機の部分などはスルーになっちゃっている力技。2015/12/04

みっぴー

23
なぜ喜劇仕立てに?カーの持ち味が完全に失われている気がして、本当に勿体ないと思いました。船上でエメラルドの紛失、消えた謎の女の死体、偽名で乗り込んでいる悪党、これらのネタをいつものカーで料理してほしかったのに、残念でした。タイトルが素敵なだけに、期待しすぎたかも…2015/10/29

ちどり

20
喜劇の様な話。豪華客船の中で、盗難 殺人 暴力 etc…と事件が起きる。殺人が行われたはずなのに、そのことは二の次状態で、消えたエメラルド探しと、公開されると困る消えたフィルムを探すのがメインのように感じでした。それはもぅ 殺人が起きてたことを忘れてしまうくらい…。正直ミステリーとしては微妙ですが、フェル博士が安楽椅子探偵の役で、最後にしっかり謎解きをしてくれたのが救いですぅ,,,,2014/07/09

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