出版社内容情報
【名作ミステリ新訳プロジェクト】自動車で旅行中、突如発生した山火事に追われたクイーン父子は、山頂近くにある一軒家へ命からがら逃げこんだ。屋敷の主ゼーヴィア博士には歓待されるが、居合わせた人々は皆いわくありげな様子。そして不安な一夜が明けると、博士は何者かに殺害されていた。遺体の手には半分になったトランプのカード――スペードの6が。刻一刻と猛火が迫りくる極限状況の中、エラリーは文字どおり決死の推理を試みる。〈国名シリーズ〉最大の異色作!
【目次】
内容説明
自動車で旅行中、山火事に巻きこまれたクイーン父子は、アロー山の頂に建つ一軒の館へ逃げこんだ。屋敷の主には歓待されるが、邸内には不穏な空気が漂っている。そして夜が明けると、主は何者かに殺害されていた。猛火が迫る中、エラリーは遺体の手にあったトランプのカード―スペードの6を手がかりに決死の推理を繰り広げる。〈国名シリーズ〉最大の異色作!
著者等紹介
中村有希[ナカムラユキ]
1968年生まれ。1990年東京外国語大学卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
糸巻
23
〈国名シリーズ〉7作目。初めて読むクイーン作品だけど新訳が出版されたので買ってみた。解説の麻耶雄嵩さん曰く、シリーズとしては異色作らしい。休暇中のクイーン父子が車で入り込んだ山中で山火事に遭遇。麓から燃え広がり頂上に建つ外科医の館に辿り着くが、やがて殺人事件に巻き込まれ…。鎮火するのを待つしかないクローズド・サークル。きっとこれまでのエラリーはスタイリッシュに事件を解決してきたんだね。こちらでは父子ともに心身ボロボロの状態に陥る。火の手が迫るハラハラも相まって面白かった。そして訳がとても読みやすかった。2025/12/18
だるま
22
新訳版が出たので久々に再読。クイーン父子が自動車で旅行中に山火事に巻き込まれ、山頂の館に逃げ込む。するとそこで殺人が起き、下界と完全にシャットアウトされたまま犯人探しをする羽目に。山火事は刻々と猛威を増し、脱出は不可能。その極限状態のまま、エラリーは犯人を探し出せるのか? そして彼らの運命は? 国名シリーズ最大の異色作であり、全編にこれ程サスペンスが漲る作品は他に無い。容疑者も少人数だし、手掛かりは死者の残したトランプのみ。それでもしっかりフーダニットになっているのだから、流石クイーン。推理は短いけどね。2025/12/26
Mzo
15
多分30年ぶりくらいの再読ですが、エラリー・クイーンは本当に面白いですね。特に、創元推理文庫の新訳版は、読みやすくて最高。(不満は、年1冊ずつしか刊行されないことだけ…)さて本作、異色作といえばそうなんだけど、骨格はやはり本格だと思います。特に肝となる構図は、他のミステリーでもありそうなのに、意外となさそうな気がするな。来年は、チャイナ橙か、それともレーン最後の事件か、どちらにしても楽しみです。2025/12/05
A.S
13
ダイイングメッセージの使い方が中々捻られていて、興味深い1冊でした。エラリーものは初めて読み切ったのですが、エラリーはダイイングメッセージの謎を前にして作中で推理を二転三転させていて、クレバーなイメージを彼に抱いていたので意外でした。とはいえ、本作の謎はエラリー自身が産み出した様なものなので、こうなったのには納得ですが。 タイトルにあるシャム双子って聞いたことあるなと思ったら、そういう俗称がちゃんとあるんですね。作中の良心だった双子には幸せになってもらいたいものです。2025/12/14
Kotaro Nagai
13
国名シリーズ7作目(1933年)。創元の新訳版も7作目となり残りはあと2つないし3つですね。コンプリートして欲しい。今回はエラリーと父の警視が山火事に会い山頂の館に避難し、そこで殺人事件に遭遇する。クイーン父子の掛け合いが楽しく事件が起きる100頁までも楽しく読める。殺人でダイイングメッセージとなるトランプのカードをめぐってエラリーの推理が展開される。容疑者が限定され誰なのかわからない。解説者はクイーン流脱出ゲームというが、私的には人狼ゲーム的な要素も楽しめると思う。今回は読者への挑戦状なし。2025/12/15




