出版社内容情報
小さな島ワイト島をイングランドのレプリカにするという「テーマパーク・プロジェクト」。王室も、ハロッズも、二階建てバスも、ロビン・フッドもワイト島に行けばすべてが揃う、イングランドのすべてを体験できる。名付けてイングランド・イングランド。そして。レプリカが本物を凌駕する……?! S・モーム賞、E・M・フォスター賞作家による風刺に満ちた傑作の文庫化。ブッカー賞最終候補作。
内容説明
ブッカー賞受賞作家が描くテーマパーク・イングランド。そこにはウェストミンスター寺院、ガーデニング、ロビン・フッド、紅茶、シェイクスピア、生ぬるいビール、ハロッズ、王室までもがある。そんなプロジェクトに参加したマーサだったが。レプリカが本物を凌駕するのか。アイロニーと風刺に満ちた傑作!
目次
第1部 イングランド
第2部 イングランド・イングランド
第3部 アングリア
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タイコウチ
9
大富豪が思いつきでブリテン島の南端ワイト島を買い取り「イングランド」のテーマパークを作り上げる。そこはレプリカとしてのバッキンガム宮殿やロンドン塔などの観光名所が揃うばかりでなく、役者が演ずるジョンソン博士やシャーロック・ホームズ、ロビン・フッドと陽気な仲間たちに加え、最後は本物の国王夫妻まで呼び込んでしまうという虚実皮膜の混沌とした世界。筒井康隆を思わせるはちゃめちゃなセンスの物語だが、このプロジェクトに関わるマーサという内省的な女性の目から顛末が語られることで、しみじみと情感溢れる筆致で締め括られる。2021/07/24
Mark.jr
3
イギリスの中のワイト島にもうひとつのイギリスを再現したテーマパーク的施設を創るという、何のこっちゃみたいな荒唐無稽な設定を軸にしつつ。ブリティッシュユーモアを煮詰めたような、シニカルさとブラックさがふんだんに使われた、Evelyn Waugh好きの自分には、かなりツボな作品でした。2022/04/24
楓
3
言い方は悪いかもしれないけど、冗長。 本屋さんで初めの2、3ページ読んだ時は面白そうって思ったのにな。 とは言え、ブレグジット前に書かれたことを鑑みるとイングランド人にはとても面白い本なんでしょう。2022/02/06
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