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銀色の国

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  • サイズ 46判/ページ数 381p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488028091
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

足の甲を切る自傷行為と「もうだめ。死にたい」というツイートを繰り返す浪人生のくるみ。ある日、突然フォロワーのひとりからDMが届き、ネット上の自助グループ〈銀色の国〉に導かれる。一方、自殺対策NPO法人の代表として日々奔走する晃佑のもとには、友人が自殺したという悲報が届く。元相談者でもあったその友人が今になって死を選んだ原因を調べるうちに、晃佑はある恐ろしい計画の一端に辿り着く……?? 横溝正史ミステリ大賞受賞作家が放つ、現代の闇「自殺」に迫る鮮烈なミステリ!!

内容説明

足の甲を切る自傷行為と「もうだめ。死にたい」というツイートを繰り返す浪人生のくるみ。ある日、突然フォロワーのひとりからDMが届き、ネット上の自助グループ“銀色の国”に導かれる。一方、自殺対策NPO法人の代表として日々奔走する晃佑のもとには、友人が自殺したという悲報が届いた。元相談者でもあったその友人が今になって死を選んだ原因を調べるうちに、晃佑はある恐ろしい計画の一端に辿り着く…!!横溝正史ミステリ大賞受賞作家が放つ、現代の闇「自殺」に迫る鮮烈なミステリ!!

著者等紹介

逸木裕[イツキユウ]
1980年東京都生まれ。学習院大学卒。ウェブエンジニア業の傍ら、小説を執筆。2016年『虹を待つ彼女』で第36回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、デビュー。2019年「イミテーション・ガールズ」が第72回日本推理作家協会賞“短編部門”にノミネートされた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

166
人生に絶望した人にとって喪黒福造のキャッチコピー「♡ココロのスキマお埋めします」とは、やっと差し伸べられた助けだ。どん底で自分の苦悩を肯定されると、すがりついて相手を疑わなくなる。多くのテロリストやカルトメンバーが、そうしてリクルートされてきた。同じ手口で友人が自殺サイトに誘導され死んだと知った男が自らも心の傷を抱えて真相を追及する姿は、希望がなくては生きられない人の弱さを逆説的に照らす。劣らぬ辛さに苛まれる周囲の関係者も、そんな彼を見て最後の一線を踏み止まる。心の闇をさまよう心理小説として成立している。2023/03/03

utinopoti27

166
『銀色の国』は、自殺志願者たちの自助グループを装い、甘美なワナに誘い込む虚構の世界だ。自殺対策NPO法人代表の田宮晃佑と、自殺願望を持つ外丸くるみ。物語は、彼らを軸とした二つのシナリオが交差しながら、テンポ良く進んでゆく。この世界を創り上げたのは何者か。そして二人は、仕組まれた最悪の事態を阻止できるのか・・。仮想空間が持つ、自己逃避の受け皿としての側面に着目しつつ、逸木氏は、現代社会が抱える『生きづらさ』を見事にあぶり出してみせる。重いテーマだけに、その先に仄見える希望が何とも心地良く響く作品だ。2021/03/27

かな

57
自傷行為を繰り返しサイトに「死にたい」とツイートを繰り返すくるみ。フォロワーからDMが届きVR用ゴーグルとともに「銀色の国」に招待される。ゲームのナビゲーターのアンナが王様と呼ぶ男「アルテミス」とは。アンナと王様の関係とは。自助グループをなのり救済を掲げ、ゲーム内で死ぬことは怖くないと刷り込みを行い、洗脳し集団自殺に導こうとする王様。集団自殺をとめることができるのか。サブリミナル効果を使用した洗脳というのがあり、現実に起きそうな物語で近未来の闇をみました。いやこの物語はすでに現実なのかもしれません。2022/06/26

あおでん@やさどく管理人

53
人に寄り添うために、相手を促しつつ話を聞くことはもちろん大事。だが、真にその人を救うためには、その人の行動の良い点を見つけ出し、肯定してあげることが不可欠なのだ、ということを実感した。「自分を友達のように大切に扱えば、色々と上手くいく」という晃佑の言葉にもあるように、それは自分に対する態度でも同じなのだろうと思う。うまくいかなかった日でも、何か一つだけでも自分を肯定してあげるだけで変わることはありそう。2020/08/25

シャコタンブルー

53
日本の自殺者数は年間約2万人。G7の中でも最悪の人数となっている。自殺願望はあっても、崖際で躊躇して立ち止まっている人も数多くいるだろう。しかし、その人達の背中を押して自殺するように仕向ける輩もいるのも事実だろう。ゴーグルで見るVRの世界はどこまでが現実でどこまでが仮想か判別がつかない程、進化している。だからその世界で自分の居場所や使命感があれば生き甲斐にもつながるかもしれないが、それが悪意によってマインドコントロールされると恐ろし結果になる事もある。某国のような国家がらみの洗脳にも繋がる恐怖を覚えた。2020/07/09

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