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だから殺せなかった

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  • サイズ B6判/ページ数 288p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488027872
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「おれは首都圏連続殺人事件の真犯人だ」。大手新聞社の社会部記者の許に届いた一通の手紙。送り主は「ワクチン」と名乗り、首都圏全域を震撼させる連続殺人の犯行を詳述したうえで、記者に対して紙上での公開討論を要求する。絶対の自信を持つ殺人犯と記者の対話は、始まるや否や苛烈な報道合戦に巻き込まれていく。果たして犯人の目的は――圧倒的なディテールで劇場型犯罪と報道の行方を描き出し、話題作『屍人荘の殺人』と栄冠を競った第27回鮎川哲也賞優秀賞受賞作。

一本木 透[イッポンギトオル]
著・文・その他

内容説明

「おれは首都圏連続殺人事件の真犯人だ」大手新聞社の社会部記者に宛てて届いた一通の手紙。そこには、首都圏全域を震撼させる無差別連続殺人に関して、犯人しか知り得ないであろう犯行の様子が詳述されていた。送り主は「ワクチン」と名乗ったうえで、記者に対して紙上での公開討論を要求する。「おれの殺人を言葉で止めてみろ」。連続殺人犯と記者の対話は、始まるや否や苛烈な報道の波に呑み込まれていく。果たして、絶対の自信を持つ犯人の目的は―劇場型犯罪と報道の行方を圧倒的なディテールで描出した、第27回鮎川哲也賞優秀賞受賞作。

著者等紹介

一本木透[イッポンギトオル]
1961年東京都生まれ。早稲田大学卒。2017年、劇場型犯罪を一人の新聞記者の視点から描く新人離れした筆致が選考委員から高い評価を得て、『だから殺せなかった』で第27回鮎川哲也賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鉄之助

504
これほど、新聞社の高速輪転機を劇的に描写した作品を、私は知らない。高さ10メートル、地下1階から吹き抜けで地上3階分に相当。時速45キロの速さで紙が走り、1秒で25部の新聞が刷り上がる。かつてその一員だった私にも、インクが匂い立ってきた。そこは記者としての記事に対する迷い躊躇などの「未練をふっ切る場所」だという。もう輪転機は回ってしまっているからだ。物語は、劇場型殺人事件の犯人と記者が新聞紙上で討論する、ワクワクの展開。一気に読み進んでしまった。 → 続く2024/02/05

kou

280
主人公と殺人犯の紙面上での公開討論・・・まさに圧巻!!読んでいて震える程、引き込まれた。読みながら、何度も自問自答を繰り返してしまった。ただ、それ以外の箇所で、ツッコミを入れたくなった場面が数カ所あった(笑)。この作者の次回作も、是非、読んでみたい。2019/09/08

いつでも母さん

246
『僕の父さんはほかのだれでもない。あなただけだ。』うんうん、そうだよね。と思った私の気持ちを逆なでするよなラストにびっくり。良い人じゃないかと思ってたのに・・最後になって祈るなよ!が正直なところ。タイトルは哀し過ぎる。連続殺人犯VS新聞記者!なかなか面白い紙上対決ではあった。新聞社の現状や思惑もリアル。無抵抗な弱者に対する『絶対暴力』が根底にあったのね。胸が痛いよ。今も世間を賑わせてる痛ましい事件が後を絶たないのが頭を過ぎり、幸せって何?を考えさせられる。鮎川哲也賞・・私はこちらが好みだ。2019/02/19

229
最後の章で何故殺せなかったのかがわかってじーんとしてしまいました。真犯人が明かされた時はまさか?と思いました。殺人の理由は私もそういうの許せないから気持ちはわかる。ただ、行動に移せるかというと、そこまでの勇気はないなぁ。犯人の過去体験からどうしても許せなかったんだろうと思った。寝る前に読んでいたので最後の章は記憶が薄れていたので、最後の章だけ再読。。。(;^_^Aこういう小説は終盤は一気に読まないとダメですね。。。反省。。。2019/08/17

しんたろー

226
一本木透さん初読み。読友さん絶賛で『屍人荘の殺人』と鮎川賞を競ったと知りハードルが上がっていたが易々と期待に応え、恐ろしい新人が登場したと思った。まず、新聞記者と連続殺人犯が新聞紙上で対決するという発想が巧い!二人の主張に「人間とは?」という深いテーマが練り込まれていて考えさせられるし、丁寧にミステリとしての伏線が張ってあるのもベテラン作家のよう。そして「彼は何?」と思っていた青年が交わる中盤からは面白さが俄然アップするのも見事!犯人の独白は饒舌過ぎるが、人間ドラマも絡んで納得度が高いので、今後も楽しみ♬2020/02/03

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