出版社内容情報
切なかったり、幸せだったり、恐ろしかったり、美しかったり──あらゆる物語の楽しみが、ここにあります。待望のショートストーリー集!
内容説明
子供じみた嫉妬から仕掛けられた「いじわるゲーム」の行方。夜更けの酒場で披露される「怖い話」の意外な結末。バスの車内で、静かに熾烈に繰り広げられる「勝負」。あなたの日常を見守る、けなげな「洗面台」の独白。「鍵のかからない部屋」から出たくてたまらない“私”の物語―などなど。日常/非日常の情景を鮮やかに切り取る18篇を収録。
著者等紹介
坂木司[サカキツカサ]
1969年東京都生まれ。2002年、覆面作家として『青空の卵』を刊行しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
365
「何が困るかって?」「ぜんぶ困ります」ということらしい。ほぼすべて言葉遊び。2016/10/03
ダイ@2019.11.2~一時休止
292
ブラック系が多いような気がするショートショート集。勝負・神様の作り方なんかが良かった。2015/01/01
風眠
269
私の中の「坂木司」というイメージがガラリと変わった。日常の風景を題材にしていながら、その捉え方や視点を変えることで異色の物語になる。その異色さがまた、これまでどの作家でも読んだことがない新鮮さで、えっ?えっ?と私を翻弄する。黒、黒、真っ黒、白、黒、黒、ほんわか、そして真っ黒・・・という構成のしかたも心憎い18篇の短篇集。バスのボタンを押すことで密かな闘いが繰り広げられる『勝負』、ライブ感にとり憑かれた女性の悲惨な末路の『ライブ感』が特に気に入った。短篇集だから少しずつ読もうと思ってたのに、つい一気読み。2015/02/10
ひさか
243
2014年12月刊。初出はミステリーズ、小説新潮、物語のルミナリエ。18編のショートショート。「短劇」と似たブラックな話が多く、世界観にも、共感できず、あまり楽しめませんでした。ショートショートにせず、もう少し書き込んて貰ったほうが良かったかも。残念。2015/03/25
のっぱらー
205
「和菓子のアン」やひきこもり探偵シリーズの坂木司の、不思議でブラックな短篇集。最初のページの一言でまずはぐいっと引きこまれました。内容的にもそりゃ困りますね、というものから、ちょいとブラックすぎませんか、というものまで、今までの著者のイメージを覆すようなものも多く、新鮮な感じで楽しめた。「入眠」、「ぶつり」、「もうすぐ5時」、「何が困るかって」あたりが好みだったかな。2014/12/28