出版社内容情報
僕の勤める会社の近所に、突如できた個人経営の美術館。常連となった僕は、美貌の女館長と、生意気でオタクなその妹に振り回されながら謎を解くことに! 日常の謎連作集。
内容説明
平凡なサラリーマンの「ぼく」こと海老野が勤める会社の近所に、突如できた小さな美術館。居心地のよさと旨いコーヒー目当てに常連となった海老野は、引退した館長に代わってやって来た川原姉妹の姉・菫子に一目惚れする。来館者から持ち込まれる不可思議な謎を解いて菫子を振り向かせようと、生意気でオタクなその妹・あかねの力を借りつつ奮闘を重ねるが…。恋する一青年が、美術館専属の探偵となって活躍するほんわかミステリ連作集。
著者等紹介
森福都[モリフクミヤコ]
1963年山口県生まれ。広島大学医学部総合薬学科卒業。96年、「薔薇の妙薬」で第2回講談社ホワイトハート大賞エンタテインメント部門優秀賞を受賞しデビュー。「長安牡丹花異聞」で第3回松本清張賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
七色一味
110
読破。これはなんだか、読むのに時間がかかった。ご近所「美術館」である必然性は、正直あまり感じられなかった。最初の20頁ほどは、これ必要なのか? とも思いましたな。回想シーンか何かでインサートすればいいんでないかい? とは言うものの、「マーカー」のようなほのぼのした作品から「スケール」のようにちょっとサイズの大きな作品まで、あれこれ取り混ぜた短篇集は結構読み応えありでしたね。2014/03/05
yanae
76
読メを始めた頃から積んでいた本をようやく消化!なんかすごくすっきり(笑)本も楽しく読了。主人公の職場近くの美術館。そこに持ち込まれるちょっとした謎を集うメンバーで解いていく。事件の重さは殺人から人探しまで様々。ちなみに主人公は新しい館長の菫子に一目ぼれ。その妹に助けてもらいながら、菫子にアピールしようと事件をといていく。恋のライバルもいて、一筋縄ではいかない。妹は同人誌に漫画を描くおデブなヲタク。だけど、この妹がいい味だしてる♡よほど魅力的って思ったら…(笑)終わりが個人的にとても好みの一冊です。2019/01/27
あつひめ
71
謎解きはともかく、こんな隠れ家のようなまったりできる美術館があったらなぁ。と思いながら読み進めた。海老のん、あかねぶーなんて呼びあうのだからなんとかなればいいのに…とやきもきしてしまった。なんか、お互いの気持ちを伝え合ってからのこれからが面白くなりそうな気がするんだけど…どうでしょう。2015/08/27
nyanco
60
森福さん、お初。タイトルに惹かれて読み始め、当初イメージしていたものとは違いましたが、とても楽しい作品でした。コンビニの二階にある西園寺英子記念美術館。知名度はめっちゃ低いが、居心地の良さに惹かれ海老野くんは、そこの常連に。美人の姉・薫子さんに魅了されながら、ぽっちゃり(?)の妹・あかねぷーと、小さな謎解きに挑む海老のん。最初はなかなかあかねぷーのイメージが掴めず、可愛げのない…と思っていたのですが、だんだんとあかねぷーが可愛く見えてきた~!続→2012/09/01
sin
43
「マーカー」不思議な親子の交流、娘の気遣い方がなんとも独創的で、お父さん最後にとんでもない命題を与えられるみたいで…「スケール」本当に気が合うし好きだと思えるのは容姿ではなくその人の…。この2編が特に好きです。作者の作品にはどんなきっかけだったか数年前に出会っていっき読み、読みあさりましたが不覚なことに忘れておりました。主人公の青年のように一目惚れしやすいところがあって、いいと思ったらその人の作品を残らず集めてしまうのが、僕の悪い癖です。2014/01/15
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