Victorian Horror Adventures
髑髏城の花嫁

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  • サイズ B6判/ページ数 332p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488024840
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

良書倶楽部に、代替わりしたばかりのフェアファクス伯爵から蔵書設計の依頼が舞い込んだ。直接指名を受け、姪のメープルを連れて伯爵邸に赴いたニーダムは、依頼者がかつて自分が命を救った若き士官だと知る。髑髏城と呼ばれるダニューブ湖畔の古城に、夏至に間に合うようニーダムは瀕死の彼を大冒険の末に送り届けたのだ。本宅のみならず髑髏城用の選書を任されたニーダムたちは、訪れた豪壮な城館で、またもや怪異に遭遇する。三部作の第2作。

内容説明

クリミア戦争から祖国への帰途、エドモンド・ニーダムと戦友は特命を受け、瀕死の青年をダニューヴ河畔にある髑髏城へと送り届けた。巨大な頭蓋骨を模した城の外観、陶磁器の人形のような女主人、黒装束に身を包む召使たちの姿は、奇異な印象をふたりに与えた。その後、無事祖国イギリスに戻り、姪のメープルとともに会員制の大手貸本屋で働き、多忙な日々を送るニーダムは、ある日ロンドンで、かつて城へと送り届けた青年と再会を果たす。別人のように生命力溢れる青年は、伯爵を名乗り、ノーサンバーランドにある屋敷での仕事を依頼したいと言う。はりきる姪とは反対に、ニーダムは不吉な胸騒ぎを感じていた。奇しくも“髑髏城”と呼ばれる屋敷で、ふたりを待ち受けていたのは、想像を絶する奇怪なできごとだった。

著者等紹介

田中芳樹[タナカヨシキ]
1952年熊本県生まれ。78年に「緑の草原に…」で雑誌“幻影城”の第3回幻影城新人賞を受賞してデビュー、88年『銀河英雄伝説』で星雲賞を、2006年『ラインの虜囚』で子どもたち自身が審査員となって選ぶ、うつのみやこども賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

財布にジャック

44
前作の「月蝕島の魔物」を読んだのはいつのことだったろう?あまりに前なので内容はすっかり忘れてしまっていましたが、続編といっても単独でも問題なく読めたのでほっとしました。世界史に詳しい田中さんでも、巻末の参考文献の数が半端なく凄くて驚きました。勉強なさっているからこそ、読者は安心して読めるんですね。今回も期待した以上でも以下でもなく、楽しませていただきました。2014/01/10

朝比奈さん

24
久々読んだけど、安心と信頼の田中芳樹。この人、本当にイギリス好きだなー。定石の節度のある成人男性主人公・機知に富む若い女性・ちょっとネジ外れた敵キャラ(パッと見、青年実業家風・変異能力あり)・ちょっと癖のある友人というキャラクター設定の生み出す安心感。三部作らしいので3作目を待つことにしよう。忍耐強く。2013/06/08

二分五厘

21
前巻未読。怪奇冒険に巻き込まれる叔父と姪…『夏の○』と『ドラ○』を足したような(^◇^;)まぁ好きですけど。ロンドンの大手貸本屋で働くニーダムと姪メープル。大口の商談の席に現れたお客様・フェアフォックス伯爵。実は彼は、ニーダムがクリミア戦争直後にダニューヴ河河畔の髑髏城へ送り届けた瀕死の青年のその後の姿だった。現場に赴き、伯爵の挙動に不審を覚えたその時……。しっかりして機転の利く女の子と、それに振り回されてるけどやる時にゃあやる年上の男の子?のコンビは不滅ですね。完璧なナイチンゲール女史が気になります。2023/10/22

鐵太郎

21
今回おそるべき歴史が暴かれるワラキアとは、ヨーロッパ中世、ダニューヴ(ドナウ)河にあった小国家。歴史的にはむろん、かのドラキュラ伯爵のモデルとなった東欧の異端児、ワラキア公ヴラド・ツェペシュが君臨したことがある、東洋と西洋がせめぎ合う地方。このワラキアに起源がある話となれば、妖怪・怪物なんでも来いなんでしょう。(笑) 翼のある謎の魔物が物語の舞台を横切り、ニーダムとメープルは命がけの冒険に巻き込まれます。田中芳樹節、相変わらず面白いよ。うそと分かっているから、ますます面白い。2012/10/03

nono

16
図書館本。シリーズ第2弾。戦争後に助けた青年とロンドンで再会するニーダム、そして巻き込まれた事件とは⁉ますますドラよけお涼の話のようだ^^奇想天外な設定と確実な歴史考証とのバランスが凄いけど、ちょっと血が流れすぎな感あり。中欧の歴史や十字軍の話等、今回も興味深く読了。2018/04/12

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