七つの海を照らす星

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 308p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488024376
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

様々な事情から、家庭では暮らせない子どもたちが生活する児童養護施設「七海学園」。ここでは「学園七不思議」と称される怪異が生徒たちの間で言い伝えられ、今でも学園で起きる新たな事件に不可思議な謎を投げかけていた。孤独な少女の心を支える“死から蘇った先輩”。非常階段の行き止まりから、夏の幻のように消えた新入生。女の子が六人揃うと、いるはずのない“七人目”が囁く暗闇のトンネル…七人の少女をめぐるそれぞれの謎は、“真実”の糸によってつながり、美しい円環を描いて、希望の物語となる。繊細な技巧が紡ぐ短編群が「大きな物語」を創り上げる、第十八回鮎川哲也賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

文庫フリーク@灯れ松明の火

208
「今は亡き星の光も七つの海を照らす星」←第1話タイトル+第7話タイトル。表紙から仕掛けられた伏線回収第7話、私には回収スピード速すぎて海王さん走りの如くゆっくり読了。七河さん・あなたの生み出したお話《本当にいい子》ですね。否応なしに著者名覚えさせる親孝行な子。読み慣れぬ児童養護施設と云う舞台。辛い場面もさらりと受けとめ易く、その実重く。回文佳音ちゃん、伏線と予想しながらきっちり落とされました。自信持って鈍いぞ私。無論表紙はノーマーク。第1話大隅さんの言葉通り、海王さんは実に『大きな人』でした。2011/05/04

takaC

182
本を開く前から最大の伏線に気がついていたのに、まったく役に立てられませんでした。完敗です。乾杯!2011/02/09

ひめありす@灯れ松明の火

180
長き夜の 遠の眠りの皆目覚め 波乗りの船の音の良きかな。夜照るよ 星見え保母春菜なるは微笑みし帆 筏かい?凪し七海の子好みな七不思議 霊は入れ。美寿々涼み 優姫憂ゆ。笹呪い後血の色の笹 双子タフ!英語?イエ 藍?藍?半ライアー。夏間行く昼過ぎよ 乙姫一泳ぎする日 悔い待つな。なか加奈子中々 上手く舞う ダンス済んだ アレ、あれあ鐘の音か 鉄柵腐って 靴着く 好きの印のキス サンドリヨンより鈍さ。天使死んで 雪に傘小唄歌う子坂に消ゆ。涙駅伝で消えた皆。手伝うよ何度もどんな用だって 佳き音遠きよ。まさか逆様?2013/05/26

くろり - しろくろりちよ

179
児童養護施設で起こるちょっと不思議な物語が、繋がり巡り巡って…一つに繋がる物語。運命なんか信じないと言われても、この物語の子供たち、そして今は大人になった子も、全てが繋がり謎が解かれていく。「日々願う。真実が、より私たちを幸せにしてくれることを」養護施設という社会性の強いテーマを取りながら、それでも求める真実。続編『アルバトロス羽ばたかない』こちらもとても楽しみです。少女たちの漕ぎだす未来という海が、いつも星空に照らされているように。2013/03/25

七色一味

171
読破。シリーズ物かも、と思って手にとった1冊目。2冊目は『アルバトロスは羽ばたかない』です。児童養護施設「七海学園」を舞台にした6つの連作短編集+1編で、この6つの短編すべてが最後の1編のための伏線になっています。各編とも学園での不思議な出来事を対象とした日常系ミステリで、殺人事件も誘拐事件も起きませんので、人が死なないミステリを読みたい方にはオススメです。また養護施設が舞台なので、養護施設やそれに関連する行政・法律など細かい部分まで取材されているのか、それともご職業にされていたのか。(続く)2012/06/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/67715
  • ご注意事項