内容説明
ぼくはトム。七番目の息子の七番目の息子だ。魔使いに弟子入りして二年目、いよいよ師匠の魔使いとアリスとともに、ペンドルの魔女集団を片づけにいくことになった。魔使いの友人だというペンドルの司祭に助けてもらっても、魔女たちが相手だと思うとなんだか不安でいっぱいだ。ところがそんな矢先、亡き父さんの農場を継いでいる一番上の兄、ジャック一家が何者かにさらわれた！しかも、故郷に戻ってしまった母さんが、ぼくに残していった三つのトランクも奪われてしまったのだ。いったい誰が？トムは兄一家をみつけだし、トランクを無事取りもどすことができるのか。
著者等紹介
ディレイニー，ジョゼフ［ディレイニー，ジョゼフ］［Ｄｅｌａｎｅｙ，Ｊｏｓｅｐｈ］
１９４５年イングランド北部ランカシャー生まれ。ランカシャー大学卒業。ブラックプール・シックスス・フォーム・カレッジでメディア及び映像関連について教えるかたわら、大人向けの小説を書いていたが、エージェントの勧めで初の児童書『魔使いの弟子』（創元ブックランド）を書いたところ成功。現在１５か国で翻訳され、さらに『魔使いの呪い』、『魔使いの秘密』、ＴＨＥ ＳＰＯＯＫ’Ｓ ＢＡＴＴＬＥ、ＴＨＥ ＳＰＯＯＫ’Ｓ ＭＩＳＴＡＫＥと、続巻も刊行されている
金原瑞人［カネハラミズヒト］
翻訳家・法政大学教授
田中亜希子［タナカアキコ］
千葉県生まれ。銀行勤務ののち翻訳業に。絵本の読み聞かせの活動もおこなっている（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さつき
61
魔使いシリーズの第4弾。3巻までは文庫で出ていて、続きが気になってました。今回やっと読めました。トムの前にはまた新たな試練が！魔女達が結託して作った人造人間ティブまで登場します。ティブがトムに語る予言が、恐ろしいと同時に妙に艶っぽくてドキっとしました。絶望的な状況でも、家族を救おうと奮闘するトムから目が離せません。2019/01/27
眠る山猫屋
37
ＤＶＤで『セブンス・サン』を観たので、魔使いシリーズ再開。面白く読めた。今回、アリスの住んでいた地方では魔女たちのコヴン(集団)が手を結び、強大な力を得ようとしていた。何十何百という魔女を相手に作戦を練る時間も無く、主人公トムの兄家族が拐われてしまう。気の置けないアリスに加えて、謎の少女マブ、地方長官館の女執事とまたもや女難な展開。１３歳には重た過ぎる恋の駆け引き？マブは策略として〝魅惑〟の魔法を使っているの？トムを助けてくれそうな人々はほんのちょっぴり。 2019/02/13
lovemys
8
魔女集団と戦うと聞いただけでイヤになってしまう～。そんなことしたくないよね～。こっちは魔法も何も使えないんだし…（汗）これは、魔使いという職人だけに任せていい問題ではないと思うのですが…。ってか、神父さんも気抜きすぎだし（汗）トムはホイホイとマブについていくし…。もう見ちゃ（読んじゃ）いられないよ～！！と叫びたくなることばかりだけど、そんな中、今回意外と頼りになるアリス。結構しっかりしてるじゃん！と、今後のアリスとマブの仲も気になる上巻でしたー。で、師匠の魔使いは何してるんだっけ？下巻も読みます！2016/08/06
AR読書記録
7
これはヘビーだ。悪い魔女たちは外見から中身から行動からすべて醜悪で恐ろしい（子どものうちはそうでもないみたいだけど）。主人公の味方は少ないがそれも容赦なく悲惨な状況に陥れられていくし、“魔”の世界から多少距離を置く“世間”もやはり主人公たちに厳しい。ハラハラドキドキとかいうレベルでなく、一冊ずっと肩に力をいれたまま読まねばならなくて、しんどいなぁ。ほんとに子どもが読んでいいかなぁこれ。2015/08/03
やよひ
6
４巻（上）この地方に仕えるという魔使いの義務は、ほかの何よりも優先される。たとえそれが自分の大切な家族を犠牲にする事になっても――。お兄さん一家を人質にとられ魔女から脅されても、魔使いの教えを守った正しい選択をしたトム。後悔に泣き崩れる場面が可哀想でした。師匠、早く戻ってきてください。2013/06/10
