感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんすけ
8
リシュアンはジャーナリストのルストーとの縁で新聞に劇評・書評を書く機会を得る。 それは忽ちパリの評判となる。だが文面は、リシュアンが描いたものをゴシップ好きなパリ人向けに書き換えたものだった。リシュアンも書き換えを知っても、まだ自分の実力を過信している。 周囲はリシュアンの美貌を利用して金の種を創ったに過ぎない。 リシュアンは贅沢になり、誘惑もあって賭博にも手を出す。そして数カ月後に生活は破綻する。 差押えを喰らった末、苦し紛れに義弟の名を語った手形を偽造し金を創るまでに堕落してしまう。2019/05/03
茅野
2
生島訳で再履。『幻滅』だけ取り出してみると、意外とストーリーとしては単純だったんだなと思った。ディテールがしっかりしているので、もっと複雑な印象があった。 前作の『ゴリオ爺さん』や、続編の『娼婦たちの栄光と悲惨』を知っていると、特に結末に関して色々考えてしまうなあ。2023/05/18
ヤクーツクのハチコ
1
幻滅ってリュシアン君が人生に幻滅するんじゃなくて、リュシアン君を愛していた人たちがリュシアン君に幻滅する話なのでは‥下手に顔が綺麗で多少頭がいいくらいじゃ食い物にされて終わり、パリは恐ろしい町だべ。ダヴィットもダヴィットなんだよな、いくら志が高くても新婚の美しい妻をお乳がでなくなるほどの生活苦においやってねえ2017/02/23
qbmnk
0
前巻に続く第二部は新聞記者となった主人公が放蕩を覚えるも素直な性格が仇となり、才知を浪費して徐々に狡猾な都会の人々に嵌められて寵児から転落して困窮のうちにパリを追われるまでを描く。第三部では初めの副主人公と言うべき発明家が田舎でどうしていたかから描き始め、こちらも周囲の人々に陥れられて事業も発明も失うところを描く。詩人はここでは死を決意して怪しい人物に拾われるところまでを描いて、その後については別の物語が用意されていることを示唆するにとどまる。嵌められる主人公たちが不憫な長い物語。面白いがちょっと冗長。2023/05/24