出版社内容情報
天文学者に招待され、孤島に集まった六人の男女を襲う殺人事件。犯人は、この六人のなかにいる……ライトノベル・ミステリの旗手が沈黙を破り久々に放つ、待望の新作長編。
内容説明
天文学者サラ・ディライト・ローウェル博士は、自分の住む孤島で毎年、天体観測の集いを開いていた。ネット上の天文フォーラムで参加者を募り、招待される客は毎年、ほぼ異なる顔ぶれになるという。それほど天文には興味はないものの、家庭訪問医の加藤盤も参加の申し込みをしたところ、凄まじい倍率をくぐり抜け招待客のひとりとなる。この天体観測の集いへの応募が毎回凄まじい倍率になるのには、ある理由があった。孤島に上陸した招待客たちのあいだに静かな緊張が走るなか、滞在三日目、ひとりが死体となって海に浮かぶ。犯人は、この六人のなかにいる―。奇蹟の島で起きた殺人事件を、俊英が満を持して描く快作長編推理!
著者等紹介
久住四季[クズミシキ]
1982年島根県生まれ。2004年、長編『トリックスターズ』を第11回電撃小説大賞に投じ、翌年電撃文庫から刊行されデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
🐾Yoko Omoto🐾
167
すごく面白かった!!孤島のクローズドサークルという設定からして胸踊ってしまう上に、宇宙や隕石・天文学などの道具立てにより、殺人の血生臭さが緩和されてしまうようなロマンチックで美しいミステリ。驚愕というほどの真相ではないにしろ、堅実な謎解きにはいい意味での安定感があり、who・how・whyのバランスの良さとツイストを無理に効かせない王道さがとても好印象だった。特にキャラ設定そのものが見事に伏線となっている巧さとタイトルの素晴らしさには感服。生き生きと個性的な登場人物にこの読みやすさ、まさしくお薦めの一冊。2015/04/08
aquamarine
78
隕石が頻繁に落ちる孤島での天体観測の集い。なんて魅力的な設定なのでしょう。最初の主人公の医師を取り巻く素敵な人々との日常に始まり、孤島では招待客とのやり取りが丁寧に書かれ、その後は見事に王道の本格ミステリを展開してくれます。隕石や流星の薀蓄も凄く楽しいです。登場人物たちの表現については賛否あるようですが私はこの柔らかな人物設定は読みやすく後味も気持ちよくとても好みでした。皆さんの高評価に納得の一冊でした。2015/11/14
Bugsy Malone
77
お気に入りさん達の感想を読んで。何年か置きに隕石が落ちる孤島、あるじは一人。そこに集う客は7人。事件は中々起きない。それでも読み進めてしまう。人物がいい。設定がいい。本格であり、ロマンチックであり、哀しくも心は爽やかだ。隕石と流星群。今年の10月はオリオン座流星群の観測条件が良いらしい。この物語を読んだからには、出かけなくてはなるまい。この本を片手に。2017/08/28
barabara
72
一瞬主人公の名前と舞台がアメリカという事に戸惑ったけど、好みの孤島もの、舞台設定がしっかりしているので、引き込み力がかなりある。謎も二転三転の度に納得と驚きだし、久々上質の本格孤島物に出会えた感(^^)。ただ、誰か私の謎に答えて…ドクターはどうやって登ったのでしょうか!?2015/04/18
たんたん(休みます)
69
数年に一度隕石が落ちてくると言われる絶海の孤島、星読島 。そこに建つ謎めいた星読館に住むのは飛行機事故により車椅子生活を送る美人天文学者のサラ博士。彼女から館の集いに招待された個性的な7人の男女。それなりに仲良く島での生活を送るが…回収した隕石が消失し、さらに殺人が起きる。「犯人は 、俺たちの中にいる 。」お部屋拝見、疑心暗鬼、これぞクローズドサークル!犯人は誰?探偵役の加藤が優しくて読んでいて心地よい。本物の奇跡…遥か彼方の宇宙の話に心を奪われ今回も私の推理は外れる。浪漫ありミステリあり楽しかった。2015/05/24
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