出版社内容情報
物語はメルクの修道院で老修道士アドソが、見習修道士時代のある七日間の出来事を回顧しながら綴った手記の仏訳をエーコが手に入れたことから始まる。そこに記された、北イタリアの修道院で起きた修道士連続怪死事件が、聖務日課の時系列に従って、第三日まで語られていく。これまでの河島英昭先生訳に古典語専門の河島思朗先生による見直し、訂正が加わり、巻頭には、ごく短い二〇一二年版へのエーコ自身の付記が加えられている。
【[完全版]について】
◆エーコ自身が下描きした、文書館の図面、登場人物のスケッチ等を収録
映画監督がコンテ絵を描くように、エーコ自身も登場人物のイメージスケッチ、中世の生活関連のスケッチ、文書館の図面などを描いていました。
著者の思考回路をたどれる、貴重な図版です。
◆別巻として刊行された「覚書」を収録
『薔薇の名前』刊行直後『「バラの名前」覚書』として而立書房から刊行されていましたものを、河島英昭先生が用意していた訳文を元に河島思朗先生が見直し収録。現行のイタリア語版『薔薇の名前』は巻末にこの「覚書」が収録されていますので、これで日本語版も同じ形になります。
(河島英昭先生は、翻訳の途中で病に倒れられ、2016年に逝去されたため、ご子息の河島思朗先生に引き継いでいただきました)
◆刊行後、折々に加えられた訂正を元に修正
現行版の刊行までに長い期間がかかったため、現行版刊行時にすでに訂正されていたものも含む形で、最新の内容に合わせて修正しています。
◆古典語がご専門の河島思朗先生による、ラテン語部分の見直し、並びに本文の訂正を加筆
【原著について】
今回の[完全版]の底本は、Il nome della rosa(La nave di Teseo刊の2020年版)となります。
2010年に訂正箇所を赤い文字で示したPDFが送られてきました。それによって確認作業を進めましたが、その後に、2012年版として、さらに訂正の加わったものに「覚書」が加えられた版が刊行されました。2015年には版元がLa nave di Teseoに移り、2020年版に至りました。
(現在の版元La nave di Teseoはエーコが私財を投げ打って創設した出版社です)
【目次】
内容説明
中世北イタリア、迷宮構造を持つ文書館を備えた修道院で「ヨハネの黙示録」の記述に沿って、次々に修道士が不審死を遂げる。事件の鍵は文書館に隠されているらしい…。世界の読書人を驚嘆させた、知の巨人エーコの問題小説[完全版]刊行!伊・ストレーガ賞受賞。仏・メディシス賞受賞。全世界で5000万部超の大ベストセラー。
著者等紹介
エーコ,ウンベルト[エーコ,ウンベルト] [Eco,Umberto]
1932年、北イタリア、アレッサンドリア生まれ。記号論学者、評論家、哲学者、文学者、作家。トリーノ大学で中世美学、トマス・アクィナスを研究。卒業後、イタリア放送協会(RAI)の文化番組や出版社ボンピアーニ社の評論部門に関わる。ミラーノ大学、フィレンツェ大学を経て、ボローニャ大学の記号論の教授に就任。同大学名誉教授。2016年2月没
河島英昭[カワシマヒデアキ]
1933年生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒業、同大学名誉教授。2018年5月没。『ウンガレッティ全詩集』でピーコ・デッラ・ミランドラ賞、本書『薔薇の名前』で日本翻訳文化賞、BABEL国際翻訳大賞、日本翻訳出版文化賞、『イタリア・ユダヤ人の風景』で読売文学賞受賞
河島思朗[カワシマシロウ]
1977年生まれ。博士(文学、首都大学東京)。京都大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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