出版社内容情報
旅先で見つけた一冊の書物。そこには19世紀にスコットランドの村で起きた悲惨な出来事が書かれていた。かつて彼は職を探して、その村を訪れたが、そこで出会った女性との愛とその後の彼女の裏切りは、彼に重くのしかかっていた。書物を読み、自らの魂の奥底に辿り着き、自らの亡霊にめぐり会う。ひとは他者にとって、自分自身にとって、いかに謎に満ちた存在であるかを解き明かす、幻想小説とミステリとゴシック小説の魅力を併せ持つ、著者渾身の一冊。
内容説明
出張先のメキシコで、突然の雨を逃れて入った古書店。そこで見つけた一冊の書物には19世紀に、スコットランドのある町で起きた黒曜石雲という謎の雲にまつわる奇怪な出来事が書かれていた。驚いたことに、かつて、若かった私はその町を訪れたことがあり、そこで出会ったある女性との愛と、その後の彼女の裏切りが、重く苦しい記憶となっていたのだった。書物を読み、自らの魂の奥底に辿り着き、自らの亡霊にめぐり会う。ひとは他者にとって、自分自身にとって、いかに謎に満ちた存在であることか…。幻想小説、ミステリ、そしてゴシック小説の魅力を併せ持つ、マコーマック・ワールドの集大成とも言うべき一冊。
著者等紹介
マコーマック,エリック[マコーマック,エリック] [McCormack,Eric]
1940年、スコットランド生まれ。グラスゴー大学卒業。1966年、カナダに移住。マニトバ大学、ウォータールー大学で17世紀および現代英文学の教鞭を執った
柴田元幸[シバタモトユキ]
1954年、東京都大田区生まれ。米文学者、翻訳家。1992年『生半可な學者』で講談社エッセイ賞、2005年『アメリカン・ナルシス』でサントリー学芸賞、2010年、トマス・ピンチョン『メイスン&ディクスン』で日本翻訳文化賞受賞。2017年、早稲田大学坪内逍遙大賞受賞。文芸誌『MONKEY』(2013年創刊)責任編集(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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南雲吾朗
(C17H26O4)
nuit@積読消化中
アキ
kazi