内容説明
黒人がメジャーリーガーになれなかった時代、野球における「メキシコ戦争」が勃発した―。アーネスト・ヘミングウェイ、ベーブ・ルース、ディエゴ・リベラにフリーダ・カーロ、マリア・フェリックスをはじめとするセレブリティたちが煌めき、ファンの歓声が轟く熱く乾いたメキシコを舞台にサチェル・ペイジ、ジャッキー・ロビンソンらの陰となった実力ある選手たちの知られざる人生と、数々の名試合が鮮やかによみがえる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
トッシー
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1946年にメキシカンリーグが行ったメジャーリーガー引き抜きの話です。野球界のみならず、政界、実業界、芸能界、小説家に芸術家など、超有名な大物達が実名で出てくる、とにかくすごい話!あまりにもたくさんの人が出てきて、しかも一人の人でも呼び方がいくつかあったりするので、読むのが結構大変でしたが、メジャーリーガーやメキシコの有名人に詳しい人にとっては、ワクワクするような、あるいはビックリするようなエピソード満載です。こんな時代があったとは!と、とにかく驚きの連続でした。でもって「やっぱメヒコだわぁ!」って感じ。2014/12/19
orangepelican
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これまでにないタイプの野球小説でした。事実をもとにしているけど、あくまでフィクションだそう。「夢を叶えた人たちと同じ夢を持っていたけど、途中までしかたどり着けなかった人たち」のこと。おもしろかったです。2013/06/12
cochou
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元選手たちが野球の試合を思い出すシーンは野球本来のワクワク感を生き生きと描いている。野球と金、球団オーナーの横暴、露骨な人種差別、アメリカに対するメキシコ人のうっくつした思い、様々な面が現れる。この小説のヒーローのホルへは、金持ち、裏の権力者、ベーブ・ルースやヘミングウェイの遊び仲間等等派手なエピソードがてんこ盛り。しかし愛人から見た寂しい姿はジンとくる。2018/10/28