創元海外SF叢書
ねじまき男と機械の心〈下〉―大英帝国蒸気奇譚〈2〉

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  • サイズ B6判/ページ数 315p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488014575
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

死んだはずの貴族を自称する奇怪な男は、常軌を逸した力で下層大衆の不満を煽り、死霊をも操って帝都を大混乱に陥れる。この科学の時代に、なぜオカルトが猛威を振るうのか? 〈ナーガの目〉を狙う男の背後にいる何者かは、歪んだ歴史にさらなる介入を企んでいるのか? 機械人間を従え、生ける屍たちが支配する帝都中枢に乗りこんだ天才探検家&新鋭詩人は、意外すぎる人物と対面する。傑作ネオ・ヴィクトリアン冒険活劇SF! 解説=北原尚彦

内容説明

死んだはずの貴族を自称する奇怪な男は、超常的な力でロンドンの下層大衆の不満を煽り、死霊や死者をも操って帝都を革命寸前の大混乱に陥れる。この科学の時代にオカルトが猛威を振るう裏には、“ナーガの目”が秘める絶大な力と、それを狙う意外な人物の姿が。彼らは歴史へのさらなる介入を企んでいるのか?蒸気機関や改変生物により大変貌したもうひとつの19世紀を舞台に、バートンはじめ著名人たちが歴史の行方を巡って入り乱れる、傑作ネオ・ヴィクトリアン時間SF!

著者等紹介

ホダー,マーク[ホダー,マーク] [Hodder,Mark]
イギリス生まれ、スペイン・バレンシア在住。BBCの放送作家、編集者、ジャーナリスト、Web制作者などの職を経て、2010年に『バネ足ジャックと時空の罠』で作家デビュー。同作で翌年のフィリップ・K・ディック賞を受賞

金子司[カネコツカサ]
1969年生まれ。1992年明治大学商学部商学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

66
一発百中で毒牙一発なサボテン銃、蒸気圧が全体に一定に行き渡らないとエンスト気味に動いちゃう蒸気百足など、科学好きの心をときめかせるアイテムにワクワクします^^それにしても本当に英国人はゾンビ好きだなぁッ!オネスティ警部がゾンビの脳漿をぶちまけて倒している最中、「いい腐葉土だな・・・。生きて帰ったら素敵な庭を作りたいな・・・」って思う所にスプラッタな場面なのに笑ってしまいました。そしてアーサー・コナン・ドイルの父親も登場しましたが死んでからの言い分にFate/Zeroのセイバーを思い出してイラッとしました。2015/09/25

すけきよ

21
【承前】今作はそれに輪をかけ、〈ナーガの目〉という絶大な力を秘めた宝石まで登場。ますます、「実在しないじゃん……」とうつろな目に。ところが!これを引っこ抜いちゃうと、この物語世界が崩壊してしまう。これがあるからこそ、歴史は歪んでしまうんだけど、それでありえない技術あるのかも、と拡大解釈が可能。『バネ足ジャック』の終盤同様、物語の基盤が時間SFになっているところが、他のスチームパンク作品と一線を画している。歪みはどんどん増し、バートンは元の世界に戻せるか? というのがシリーズの肝になっていくのかな。 2016/01/15

スターライト

8
機械人間の登場と宝石強奪事件、貴族の跡継ぎ問題に降霊会…これだけ広げた風呂敷が最後にはきちんとおさめるホダーの手腕はすごい。スチームパンクはあくまで舞台を盛り上げるガジェットでしかなく、改変歴史SFであり時間SFであるところがキモ。そしてちゃんと次作へとつながるように結末をつけるなんて、にくい。巻末の補遺が実際の歴史に基づいた説明があるので、こちらを参照しながら読むのが吉。解説によればこの三部作は、設定を一新してシリーズは続いているという。それらも訳されることを願う。2016/02/13

ろびん

3
これだからロシアは。2019/04/12

郷里

2
幽霊や動く死体に翻弄されつつも、最終的に歴史改変の陰謀に辿りつくところがこの作品の個性だな。あくまでも時間SF。上巻に比べるとオカルト・ホラー色が強く、猟奇的な描写も増えた。特に「ロンドン炎上」の章は完全にゾンビ映画。カニバリズム苦手な人は要注意。コメディタッチな場面もちゃんとあり、ストーリーの面白さは変わらない。伏線の回収っぷりが心地よく、特にスペンサーのアレコレには「やられた!」と思った。バートンとブラヴァツキーの脳内対決、機械工学で心霊を打ち破る展開に燃えた。2015/10/13

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