湿地

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  • サイズ B6判/ページ数 343p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784488013431
  • NDC分類 949.53
  • Cコード C0097

出版社内容情報

北の湿地の建物で老人の死体が発見された。現場に残された謎のメッセージ。被害者の隠された過去。衝撃の犯人、肺腑をえぐる真相。いま最も注目される北欧の巨人、日本上陸。

内容説明

雨交じりの風が吹く、十月のレイキャヴィク。北の湿地にあるアパートで、老人の死体が発見された。被害者によって招き入れられた何者かが、突発的に殺害し、そのまま逃走したものと思われた。ずさんで不器用、典型的なアイスランドの殺人。だが、現場に残された三つの単語からなるメッセージが事件の様相を変えた。計画的な殺人なのか?しだいに明らかになる被害者の老人の隠された過去。レイキャヴィク警察犯罪捜査官エーレンデュルがたどり着いた衝撃の犯人、そして肺腑をえぐる真相とは。世界40ヵ国で紹介され、シリーズ全体で700万部突破。ガラスの鍵賞を2年連続受賞、CWAゴールドダガー賞を受賞した、いま世界のミステリ読者が最も注目する北欧の巨人、ついに日本上陸。

著者等紹介

インドリダソン,アーナルデュル[インドリダソン,アーナルデュル][Indridason,Arnaldur]
1961年アイスランドの首都レイキャヴィク生まれ。父親は高名な作家インドリディ・G・トーステンソン。アイスランド大学で歴史学と映画を専攻し、新聞社に就職。その後フリーの映画評論家になる。1997年にレイキャヴィク警察の犯罪捜査官エーレンデュルを主人公とするシリーズ第一作Synir duftsinsで作家デビュー。3作目にあたる『湿地』と次のGrafartognで2年連続してガラスの鍵賞を受賞。Grafartognでは、英国のCWAゴールドダガー賞も受賞している

柳沢由実子[ヤナギサワユミコ]
1943年岩手県生まれ。上智大学文学部英文学科卒業。ストックホルム大学スウェーデン語科修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

551
ずっと気になっていた作家。予想のテイストとは違ったがむしろ予想を上回る面白さで堪能。非常に地味で硬派な登場人物にも関わらず、しっかりと引き込まれて愛着が沸く。海外翻訳とは思えない読みやすさに、ずっしりした手応えのある文章も好印象。犯人の意外性や驚愕のラストで勝負するタイプではないが、斜め上をいくストーリー展開と重めの余韻がとにかく新鮮で読んでいる最中は退屈を感じさせない。シリーズ物なので刊行順に翻訳して欲しいという、物語のクォリティとは関係ない部分での不満はある。ピエール・ルメートルの時ほどではないが。2017/05/01

遥かなる想い

305
2013年このミス海外第4位。「この話はすべてが広大な北の湿地のようなものだ」エーレンディルが呟くこの一言が本書を象徴する。アパートでの1人の老人の死から始まるこの物語.殺されたホルベルクが持つ隠された過去が明らかになる様はいかにもミステリーだが..性と邪悪な脅威が女性を襲う様は北欧らしく衝撃的で心に痛い。なぜホルベルクは殺されたのか、一体過去に何があったのか..40年という時を超えて明らかになった秘められた過去はおぞましく心を灰色にする。最後にすべてが明らかになった時やるせない思いが全身に残る物語だった2016/01/30

とん大西

123
一見、すぐに解決に向かう事件だと思われた。古いアパートで発見された孤独な老人の死体。凶器はガラスの灰皿。通りすがりか計画的か、思わせ振りな謎のメッセージを書き残したノートの切れ端が死体の上に。さて、犯人は誰か、何故老人は殺されたか。真相の輪郭さえ定かならず翻弄される捜査陣。エーレンデュル捜査官の執念が手繰り寄せるバンドラの箱。予想外のディープで骨太な展開に魅了され、結末を夢中で追いました。地名人名は別として翻訳モノとしては読みやすい作品かもしれません。王道の読み応えでした。2020/09/13

キムチ

120
アイスランドのサスペンス小説であり、警察もの。登場人物の名前からして馴染みにくい。日本人にとって遠くて遠い国・・それだけでもミステリアス。テーマは節義と血讐・家族の物語であり全てが「広大なる北の湿地」のような内容であった。レイキャビク警察捜査官エーレンデュル自体 地味でオーソドックスな捜査を踏み、周囲とは決してうまくいかず、家庭に至っては崩壊と修羅を繰り返している。だが筆者の語り口は突き放すかのようにドライ。その一方で犯人、関係者の心情はウェット。その組み合わせで語る展開は日本人には感情移入しやすいのかも2014/02/11

財布にジャック

119
確かに題名の「湿地」のイメージするとおりの、じめじめと暗い内容でしたが、殺人事件そのものよりも、登場人物達の葛藤が更にそういった雰囲気に拍車をかけていたように感じました。なんて救いのない話なんでしょう。しかし、人間ドラマとしては秀逸で、沢山の糸が絡み合って犯人に結びついていく展開は、翻訳物ということを忘れさせてくれる程自然で、あっという間に読むことが出来ました。沢山の賞に輝いていることも頷けます。この作家の他の作品も気になります。2012/10/29

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