感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
15
図書館本。シルキーは少年の姿で闇の中に現れる。夢の中。廃坑の坑道の闇の中。暗い暗い心の中。生まれるところは選べない、家族も選べない、時代も選べない。宙ぶらりんで足もとがおぼつかなくていた13、4歳の頃。今になってみればあんまり踏み外さずに来たのは、周りの皆のおかげなのかもしれない。さて、この本、おとなの本棚から抜いてきたけれど、キットやアスキューと同年代にも手に取って欲しいが…。2016/06/06
ヴェルナーの日記
6
廃坑の町ストーニーゲイト。13歳のキッドは、祖父と暮らすため一家で引っ越してきた。そして風変わりな少年アスキューと出会う。彼は、かつて炭鉱で死んでいった少年たちやシルキーと呼ばれる精霊を見るという。キッドはアスキューのゲームに参加したことで、彼にもシルキーが見えるようになった。デイヴィッド・アーモンドの二作目に当たる作品で、相変わらず詩的な美しさを感じさせる文章が素晴らしい。陰惨さ、、暗鬱さを感じさせるテーマでありながら、それが静謐な美しさに変えてしまうのはさすがと言ったところでしょうか。2010/10/09
どんまいシリル
5
おじいちゃんに関わる家族の優しさが、ひしひしと伝わってくる。自分の祖父が生きている時に、この作品に出会えていたらなぁ。物語は、明るくなく地味であるが、心にしみこむような温かさが良かった。2015/05/06
ビスケ
4
少年のタナトス。ひそやかな闇と再生の光。子どもたちの葛藤が、丁寧に描かれていた。2009/07/15
つくし
3
死の恐怖感と親さを知る成長。途中で集中力が途切れてしまって、読破はしたのだけれど、よくわかっていないです。これは大事に読み込みたい気がするので再読のために積む。2019/12/21
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- 和書
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