世界のはての少年

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  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488010966
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

子供9人大人3人を乗せた船が、スコットランドのヒルダ島から、無人島へと出帆した。孤島で海鳥を獲る旅が、少年達にとっては大人への通過儀礼なのだ。だが約束の2週間が経っても、迎えの船は姿を現さない。この島から出られないのではないかと不安がつのり、皆の心を蝕み始める。そんななか年長の少年クイリアムは、希望を捨てることなく仲間を励まし、生き延びるために闘う。そして……。カーネギー賞を受賞した、感動の冒険物語。

内容説明

子供9人大人3人を乗せた船が、スコットランドのヒルタ島から、無人島へと出帆した。孤島で海鳥を獲る旅が、少年たちにとっては大人への通過儀礼なのだ。だが約束の3週間が経っても、迎えの船は姿を現さない。この島から出られないのではないかと不安が募り、皆の心を蝕み始める。そんななか年長の少年クイリアムは、希望を捨てることなく仲間を励まし、生きのびるために闘う。そして…。実際の事件をもとに描いた勇気と成長の物語。カーネギー賞を受賞した、感動の冒険物語。

著者等紹介

マコックラン,ジェラルディン[マコックラン,ジェラルディン] [McCaughrean,Geraldine]
1951年生まれのイギリスの作家。『不思議を売る男』で1988年にカーネギー賞、1989年にガーディアン賞を受賞し、2004年に『世界はおわらない』でウィットブレッド賞児童書部門、2018年に『世界のはての少年』で二度目のカーネギー賞受賞という快挙を成し遂げた

杉田七重[スギタナナエ]
東京都生まれ。東京学芸大学卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

93
実際にあった出来事を基にした小説。海鳥から取れる羽毛や脂を誰よりも多く、獲る事で一人前の男になる為に故郷、ヒルタ島から無人島へ送り出された少年達。数か月もすれば迎えの船は来ると信じて。でも迎えの船は来なかった。大人達は独裁化・状況に耐え切れずに逃避・負傷していくのに対し、それぞれに役割を決めてこなし、希望を忘れないように物語を紡ぎ、生きていく子供たちのしなやかな生命力が眩しい。しかし、その中で溜め込まれた鬱屈が爆発したかのような「魔女狩り」場面は堪えた。そして船が来られなかった理由よりも船が来た理由に絶句2020/08/29

☆よいこ

88
YA。無人島サバイバル。鳥猟のために9人の子供と3人の大人が島から数キロの岩島に行く。4週間ほど滞在する予定だった。しかし迎えの船が来ない。取り残された子供達は結局9ヶ月間サバイバル生活を送った。夏の間は鳥を食べたが、冬の寒さはとても厳い。取り残された絶望感と、子供を守ろうとしない大人達。クイリアムは物語を語ることで、仲間を勇気づける▽スコットランド西海岸にあるセント・キルダ諸島に、ヒルタ島がある。現在は無人島だが昔は鳥猟師が住んでいた。史実を元に書かれたフィクション。創造力は生きる力になる。良本2022/04/30

NAO

75
18世紀、島民たちの生活を支えているのは、夏の間孤立した巨岩で暮らして鳥を獲る少年たちだった。この少年たちが迎えの船が来ず9ヶ月巨岩での生活を強いられたという史実をもとにした物語。一行の中には3人の大人がいるが、この3人、とにかく少年たちにいい影響を与えない。9人の少年たちも、子どもらしい純粋な少年もいれば、いじめっ子もいる。そんな中、仲間たちを励ましたり勇気づけたりしようとするクイリアムの言動に、心を動かされる。そのクイリアムの心の支えとなったのがいかにも少年らしい無邪気で純粋な思いなのにも共感できる。2021/08/30

ケロリーヌ@ベルばら同盟

69
凄まじい物語を読んだ。海鳥の羽擊き、真っ黒な海、岩場に砕ける荒波、濡れて乾き、朽ちる諸々の臭気。絶海の孤島の無慈悲な自然に投げ出された人間の卑小さ。無垢ゆえに、たちまち漆黒に塗り潰される少年たちの魂。スコットランドの遥か沖合、「世界が終わっても、音楽と愛だけは生き残る」という言い伝えが残るセント・キルダ諸島に起きた史実を下地に、マコックランが紡ぐ渾身の物語。読者の胸の中で、海鳴りが未だ去らない。2021/07/12

キムチ

66
ジャンルとしてYAに当たるのだろうし、筆者も受賞経験のあるその道の名手。その先入観を持って読むと 些か細道に入り込む感なしと言えそう。18C英国の離島に実際起きた事件を土台にフィクションで膨らませ これから大人になって人生の歩みを進める人らへ勇気と希望、叡智を与えるモノとのレヴューだが、個人的に些か疑問。大人になる通過儀礼のサバイバル体験は字面を追うだけでも凄惨。子供9人と大人3人の登場人物の中身は多彩。当然ながら限界状況で剝き出しになる本能同士が摩擦を起こす。一番いやなキャラは牧師然とした墓掘り人。2023/03/12

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