出版社内容情報
“わたし”は自宅監禁されることになり、〈泉〉へと護送された。干魃有事規制法で行動が制限され、〈無個性〉〈3〉〈ボーイ〉と名付けた男たちに監視されている。イギリス全土で異常な干魃が続いているにもかかわらず、“わたし”がいるこの農場にだけ雨が降るからだ。“わたし”はあまりの状況に精神的に不安定になるが、心の安寧を得るため聖職者との面会が認められた。彼から外の世界の様子を聞き出しながら、自分の体験について語りはじめる。かつてある殺人事件が起こり、“わたし”が何をしてしまったのか――。異様なシチュエーションの中でふりかえる、ある家族をめぐる衝撃の物語。
キャサリン・チャンター[キャサリン・チャンター]
玉木亨[タマキトオル]
内容説明
イギリス全土で3年にわたって異常な干魃が続いているにもかかわらず、“わたし”がいる農場“泉”にだけは雨が降り、草木が青々と茂っている。“わたし”はここで自宅監禁生活を送ることになった。“無個性”“3”“ボーイ”と名付けた男たちに常に監視され、行動を厳しく制限されながら孤独に暮らす“わたし”を、殺人事件の記憶が苦しめる。なぜ家族も友人も失うことになったのか?自分は何をしてしまったのか?“わたし”は精神のバランスを崩すほど思い悩みながら“泉”での生活をふりかえり、殺人犯をつきとめようとする―。異様な状況下で傷ついた女性の、追憶と再生の物語。
著者等紹介
チャンター,キャサリン[チャンター,キャサリン] [Chanter,Catherine]
イングランド西部生まれ。オックスフォード大学で英文学を学んだのち、イギリスとアメリカでロビイストとして活動した。イギリス帰国後はラジオ番組の台本を書きながら、短篇小説や詩を発表し、2010年にヨーヴィル現代詩賞を受賞。2011年に中短篇集Rooms of the Mindを刊行し、2013年に初の長篇小説である『泉』で、21歳以上の女性が書いた未刊の小説を対象とするルーシー・キャヴェンディッシュ・カレッジ・フィクション・プライズを受賞
玉木亨[タマキトオル]
1962年東京都生まれ。英米文学翻訳家。慶應大学経済学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
ヘラジカ
ぽけっとももんが
ocean