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内容説明
我々が「数」を扱うための定義や公理体系は構築できるのだろうか?√2・√3=√6かつてこの演算が正確に証明されたことはあっただろうか?数学者・デデキントの問いに喚起されヒルベルトによって発展した数学基礎論。「数とは何か?」その概念や公理は、そもそも完全なものなのだろうか?『新撰算術』から半世紀、数学者・高木貞治の生涯を貫く数への問いかけが凝縮した名著。
目次
第1章 整数(整数の公理;一般定理 ほか)
第2章 有理数(有理数の四則;有理数の符号と大小の順序 ほか)
第3章 実数(連続集合;連続集合に関する一般的の定理 ほか)
附録(カントル、メレーの実数論;巾根について ほか)
著者等紹介
〓木貞治[タカギテイジ]
1875年4月21日~1960年2月28日。岐阜県大野郡数屋村(現・本巣市数屋)に生まれる。東京帝国大学理科大学(理学部)数学科卒業。1898年、ドイツへ留学。1901年、ドイツから帰国、同年、東京帝国大学助教授。1904年、東京帝国大学教授。1920年、論文「相対アーベル数体の理論について」を発表。「高木類体論」とよばれるこの論文は世界的に評価された。1932年、第1回フィールズ賞の選考委員に。1936年、東京帝国大学を退官。1940年、文化勲章を受章。『新撰算術』『新撰代数学』『新式算術講義』『数学雑談』『代数学講義』『初等整数論講義』『近世数学史談』『解析概論』『代数的整数論』『数学の自由性』など、今なお読み継がれる名著を発表した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
出版社内容情報
日本が生んだ最初の世界的数学者・高木貞治(明治元年~昭和35年)が昭和24年に物した生涯最後の著書。「数とは何ぞや」という問いに、「一般的教養としても、哲学的思考を有する人々の関心をひく問題」として、簡潔に答えを提示。整数とは、有理数とは、実数とは。矛盾のない理論を証明すべく挑む。大学院生時代の明治31年に物した初の著作『新撰算術』以来50年、生涯続いた「算術」の基礎への関心が、ここに貫かれている。