出版社内容情報
罪を着せられて寄宿制の修道院学校に送られてしまったファリード。一族の血の束縛と運命に翻弄されながらも、孤独と絶望を乗り越え、懸命に成長する少年の姿を描く第2巻!
内容説明
1953年、シリア。片田舎のマーラ村で権勢を誇るムシュタークの一族に生まれたファリードは、村の記憶が深く刻まれた楡の老樹を燃やした罪を着せられ、寄宿制の修道院学校に入れられてしまう。アラビア語を禁止され、本名を使うことさえ許されず、厳しい労働やリンチ、嫌がらせ、そして孤独に耐えつづける日々。だがそこで、修道士のガブリエルや上級生のブーロスに助けられ、彼らを支えとするようになる。これが、ファリードの人生にとって重大な出会いだとも知らずに。家族の愛情と友情、笑い声に満ちた明るい幼年期と、恋人や家族と引き離され、孤独と絶望に覆われた修道院生活を送る少年時代。一族の繋がりと運命に翻弄されながらも懸命に成長する少年の姿を描く第二巻。
著者等紹介
シャミ,ラフィク[シャミ,ラフィク] [Schami,Rafik]
1946年シリア、ダマスカス生まれ。1971年にドイツのハイデルベルク大学へ留学する形で亡命する。文学集団“南風”を仲間と立ち上げ、外国人労働者によるドイツ語文学の先駆けとなった。受賞歴も多く、ドイツ語を母語としないドイツ語作家に贈られるシャミッソー賞の、第1回(1985年)では奨励賞、1993年には本賞に輝く。『愛の裏側は闇』の英語版に対してブック・オブ・ザ・イヤー賞銀賞(2009年)とIPPYゴールドメダル賞(2010年)、2011年には作家としての全活動に対して「忘却に抗して―民主主義のために」という賞を受けている
酒寄進一[サカヨリシンイチ]
1958年生まれ。ドイツ文学翻訳家。上智大学、ケルン大学、ミュンスター大学に学び、新潟大学講師を経て和光大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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