- ホーム
- > 和書
- > 文芸
- > 海外文学
- > その他ヨーロッパ文学
出版社内容情報
西洋怪奇小説の鉱脈は、汲めども尽きぬ宝の山――稀代の碩学が満を持して贈る、至高の怪奇幻想文学アンソロジー第2巻。初紹介作多数の17篇。
内容説明
西洋怪奇小説の山脈は、無尽蔵の宝の山である―豊饒なる鉱脈に眠る傑作群の紹介と翻訳に尽力した、21世紀を代表する碩学・荒俣宏。その幻想怪奇にまつわる膨大な知識の集大成ともいうべき巨大アンソロジー。第二巻では、怪奇小説黄金期を代表する名手―H・R・ウエイクフィールド、J・D・ベリズフォードらの知られざる傑作ほか、異様な迫力に満ちた海洋怪談の力篇「甲板の男」(F・マリオン・クロフォード)、墓碑銘を捜す不気味な男と老いた堂守のやり取りを憂愁に満ちた筆致で描く「遅参の客」(ウォルター・デ・ラ・メア)などの18篇に、編者による詳細なまえがき・作品解説を付す。本邦初訳作多数。
著者等紹介
荒俣宏[アラマタヒロシ]
1947年東京都生まれ。作家・翻訳家・アンソロジスト。慶應義塾大学卒業。怪奇幻想文学の翻訳・編集・解説執筆に携わる一方、日本における博物学の普及・啓蒙に尽力するなど、多様な活動を展開。87年、『帝都物語』で第8回日本SF大賞受賞。89年、『世界大博物図鑑第2巻魚類』でサントリー学芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
227
実は本作のレビューを書く前に重大なミスをしてしまったことを告白せねばなりません。本シリーズの第3巻のレビューは第2巻の内容についてのレビューであり、本レビューは第3巻のレビューであるということです。orz…… 第2巻を読み読メに登録してレビューまで書き、第3巻を読み始めるまで、全く気付いておりませんでした。何たる早とちり、粗忽者の誹りを受けても仕方がないと自省し、自身の戒めのためこのまま第2巻のレビューに第3巻のレビューを書くこととします。2017/07/20
HANA
52
怪奇小説アンソロジー。今回は黄金期の作品が多めで読み応え十分。何だかこの巻は自分のために編まれたような気がしてきた。それほどまでに好みの作家が勢ぞろい。マッケンやエーヴェルス、ウェイクフィールドの未読の作品が今更読めるとは思わなかった。マッケンは独特の神秘主義的な、エーヴェルスは聖が惨に変わる一瞬が実に見事。マイリンクも収録されていたが同人誌で翻訳されてたので再読。他にもE・L・ホワイト「鼻面」やウエイクフィールド「釣りの話」が薄気味悪い雰囲気を醸し出していて大満足。いつまでもこの世界に浸っていたかった。2014/10/16
KAZOO
28
荒俣さんの編纂による怪奇文学の第2弾です。ほかの怪奇小説を集めたものには掲載されていないものが多く結構楽しめました。この本のとくに私が好みとしているのは最初にその作品関連の絵が掲載されているところにあります。また最後にはかなり詳細な作家や作品についての解説が荒俣さんによってなされているので怪奇文学については知識をさらに得ることができました。はやく第三巻が出ないかと期待しています。2014/10/24
トムトム
27
シリーズ1は19世紀のお話でした。人狼の話など、少し時代を感じました。シリーズ2は近代。なかなかに恐怖を感じられるお話ばかりでした。現代の私にも感覚の合う怪奇です。新しい才能を見出すのも良いけれど、埋もれてしまった名作を現代に蘇らせるという作業も楽しそうです。最後に載っている作品解説で、荒俣さんの博識ぶりに脱帽!2021/02/23
かわうそ
24
1巻に引き続きすさまじい情報量の編者解説と多彩な図版に圧倒されるだけでなく、時代が進んで収録作品のクオリティも更に上がった印象。マイリンク「紫色の死」、メトカーフ「ブレナー提督の息子」、コッパード「シルヴァ・サアカス」あたりが特によかった。2014/11/29