出版社内容情報
ある殺人事件の謎は、第二次大戦下と現在のロンドン、そしてのどかな田舎町に隠されていた。『忘れられた花園』に並ぶ傑作。オーストラリアABIA賞年間最優秀賞受賞!
内容説明
男はいったい誰だったのか?古い写真に母と写る女性は誰なのか?浮かび上がる思いも寄らぬ母の過去…。幾重にも重なる謎の物語。オーストラリアABIA年間最優秀小説賞受賞。
著者等紹介
モートン,ケイト[モートン,ケイト] [Morton,Kate]
1976年、南オーストラリア、ベリに三姉妹の長女として生まれる。クイーンズランド大学で舞台芸術とイギリス文学を修めた。家族は夫と三人の子供。ブリスベン在住。2006年に『リヴァトン館』で作家デビュー
青木純子[アオキジュンコ]
1954年生まれ。早稲田大学大学院博士課程満期退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
306
【原書】おおおおお!ええっ?!そうなのぉぉぉ?!と思ったら、ええええ?!後半からもう、ドキドキハラハラ一気読み。いやぁ、スゴかった。ロマンチック、かつ秀逸なミステリー。2017/03/04
遥かなる想い
272
心暖まる終わり方だった。すべてのエピソードがエンディングに向かっており、改めて、今は過去の延長線上にあることを実感できる、そんな終わり方だった。50年前の母ドロシーの隠された過去が、徐々に明らかになっていく…その過程も、なぜか迷宮の中にいるようで、ぼんやりとした感覚が心地よかった。著名な作家ヘンリー・ジェンキンズとその若き妻ビィビィアン…母は一体何をしたのか?そしてジミーとの恋、読者を騙しながら少しずつ真実を明らかにしていく…その巧みな展開はまさに見事で、上質なミステリーを味わっている…そんな物語だった 2014/12/20
starbro
141
戦争の最中には色んなドラマがあり、現代と違っていわゆる秘密が隠蔽されている事も多かったんだと思います。そうした背景も踏まえた抒情歴史ミステリーとして完成度が高い仕上がりです。日本だと昔の赤いシリーズ辺りで取り上げると話題作になるんだろなぁ!2015/01/16
紅はこべ
130
第二次世界大戦時、一人の男を愛した二人の女の物語って『火曜日の手紙』にも通じる。恋人同士が裕福な女性の金を狙うという設定は『鳩の翼』かな。基本的にメロドラマなんだけど、良質な恋愛小説は皆そうですね。ローレルとドリーとヴィヴィアン、この三人のヒロインは似て非なる個性の持ち主。ある意味、ドリーが一番悲しい。伏線の張り方も回収の仕方も見事でした。久し振りに後味の良い小説を読んだ。2015/01/07
barabara
120
最高。これは絶対女性はのめりこむ逸品。まさかのまさかが起こり一気に謎は収束するが、後日談もうまい具合にリンクし、まとまるところに全てがまとまる秀逸さ。重要な戦火のシーンは不謹慎だが映画を見てるようで、勝手に音楽まで流れる始末。次回の第三作はそれほど出来がよくないとの悲しい情報をキャッチしたが、それでもモートンは外せないなぁ、やっぱり。完2014/01/21
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