出版社内容情報
不器用だけど、あったかい。漱石も?外も太宰も恋をしたから文学できた。文豪たち10人の恋バナをオムニバスコミック化。
不器用だけど、あったかい。
漱石も?外も太宰も、恋をしたから文学できた。
日本文学史上にかがやく文豪たち10人の恋バナが切ない系オムニバスコミックになりました。
文豪たちの恋愛相関図や話の背景、また、その後の作品への影響なども解説。文学入門にもオススメ。
第1章 夏目漱石
第2章 太宰治
第3章 森?外
第4章 谷崎潤一郎
第5章 芥川龍之介
第6章 高村光太郎
第7章 中原中也
第8章 石川啄木
第9章 川畑康成
第10章 島崎藤村
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
43
現代のsingerが自分の失恋や体験をlylicにしたりするのと同じで、文豪達も自分の恋愛を物語に昇華する。それも、感性の強い人達だからなおさら強く、激しく純粋な、一途な愛で。だからこそ私は物語が好き。だって、自分の言葉よりもずっと素直に雄弁に、私の気持ちを伝えてくれるから。だから、私は物語を書くよ。そう言っている気がします。一番のお気に入りはやっぱり、いろいろお世話になった藤村先生でしょうか。ちょっとだけ別れ際に優しい、まるで散る直前にやっと真っ赤に染まる、紅葉の様な人でした。あと漱石先生。胃が痛いよ。2012/07/16
美羽と花雲のハナシ
38
普段の作品から想像できない文豪様の人間臭い姿を垣間見れた。もちろん、甘くてきゅんきゅんだった。だからこそ、もっとボリュームが欲しいというのは贅沢な望みだろうか。恋は人を強くすると同時に、またどうしようもない程弱くしてしまう。恋で感じ受けた喜び、悲しみ、痛み。これらが深遠なる文学を書く糧になる。奥深いのにどこか共感してしまうのは、やはり恋と物語が交わった文学ならではの力であろう。文豪様の恋に対する真摯で高尚な姿も素晴らしい。けれど、恋のせいで無様で格好悪い所を曝け出す方が逆に親近感が湧いてしまうのは何故だ。2012/10/09
♡
37
「ひとりの女である前に私は貴方の妻です」印象に残っている一文です。昔も今も男女関係のもつれはあるあるで、文豪は曲者ばかりで飽きることなく読めて、その人間臭さが親しみを感じさせます。こんな経験や価値観があるからこそ文学の代表作が生まれたなら、仕方がないし、ありがたい。文豪の代表作を読むきっかけになり、まさに、「恋から文学が生まれた」2022/11/17
たまきら
35
きゅんきゅんというよりも演歌っぽいかなあ。その理由はたぶん、視点の多くが男性作家による女性視点の考察しかないから。男性の恋にあまりきゅんきゅんという形容詞はない気がする。滑稽だったり、おどろおどろしかったり。こんなトラウマものの小説ばっかり読んでいたら、まともな恋愛は難しいよなあ…。娘さんはパラ見。2022/12/12
lonesome
28
文豪たちの有名なエピソードから初めて知る恋愛模様まで、こう言っては不謹慎かもしれないけれど、大変面白く読んだ。人間、愛なくして生きられないだろう。作品が生まれた背後にどんな恋があったのか、それを知ることで俄然作家と作品に興味が沸いた。夏目漱石と芥川龍之介は特に意外で、それを踏まえて彼らの作品を読むとまた違うものが見えてくると思う。2013/11/10