内容説明
歴史・時代小説ファン必携。名字・系図から見えてくる、歴史・時代小説のヒーローたちの「なるほど学」。
目次
序章 『平家物語』と名字のルーツ―源平合戦はなかった!?
第1章 戦国時代の英雄たち(戦国時代を開いた北条早雲のルーツ;『国盗り物語』と斎藤道三;傍流から成りあがった毛利氏;上杉謙信と関東管領上杉家の関係;風林火山と武田一族;『真田太平記』と真田氏;浅井一族と江の係累;一代で四国を制した長宗我部元親;鎌倉以来の名門島津家;織田信長の家系と子孫;豊臣家の家系とその後;徳川家康に仕えた国人達)
第2章 江戸時代のヒーロー達(徳川将軍家の家系;山内一豊は「やまのうち」か;忠臣蔵の主人公;刃傷事件となった田沼家と佐野家の系図;柳生一族とは何者か;大岡裁きの真実;「鬼平」こと長谷川平蔵のルーツ;遠山の金さんと桜吹雪;豪商鴻池善右衛門と立川文庫のヒーロー;琉球王朝と尚一族)
第3章 幕末維新の志士(『竜馬がゆく』と坂本龍馬の家系;西郷隆盛の家系;勝海舟の出自)
著者等紹介
森岡浩[モリオカヒロシ]
姓氏研究家。1961年高知市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。学生時代から独学で名字の研究をはじめ、文献のみにとらわれない、実証的な名字の研究を続ける。また、15年来の趣味として、歴史・時代小説だけで年間100冊ほどのペースで読破(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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喪中の雨巫女。
10
《私‐図書館》名字の第一人者が書いた本。名字から、その一族の歴史や、その人物たちの代表的な歴史小説の紹介してある。着眼点が面白いなあ。2012/09/01
Kumisuke92
6
名字と歴史小説という視点が新しく、また著者の歴史小説への博覧強記っぷりに唸りながら読んだ。著者は頭もとても良いのだろう、文章も読みやすく、詳しくない人物の話もすっと入っていく。特に面白かったポイント。▪️平家という言い方は貴族化した伊勢平氏のこと。源平合戦は、伊勢平氏と坂東平氏の戦いだった。▪️武田の子孫が上杉に引き取られ米沢武田氏として残っていた。▪️豪商鴻池は山中鹿之介の子供が始めた。2016/10/11
あにき
3
電子版。系図がちょうど良い程度に略されている、、、ただし自分比です。奈良に関する小説なども再発見できた。2016/11/19
カリン
3
歴史上の人物の苗字で、ルーツをたどり、事実をたどる本。歴史上と言っても、物語の人物が実在の人物の場合もあるし、実際にはそうでないのにイメージが定着している人物もいる。だか良く調べてみると、全く違うことがわかったりする。だから歴史は面白い。2012/09/25
tomi
2
歴史・時代小説好きの姓氏研究家が、小説と事実を比較しながら歴史小説の人気者たちのルーツを探る、というユニークな本。歴史上の有名人たちが意外な所で繋がっていたり、知らなかった蘊蓄が結構あって楽しめました。例えば、今まで平家と平氏はイコールだと思っていた…(平氏は平姓を賜ったいろいろの流れの一門全体、平家は朝廷に仕えた伊勢平氏のみを指す)2012/08/01