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内容説明
芸術はなぜ異形の肉体を欲望するのか?古代ギリシア彫刻から、ミケランジェロ、ベルニーニ、ベーコン、三島由紀夫、西尾康之まで…。古今東西、肉体の芸術をめぐる壮大な思考の軌跡をヴィジュアルで追いかける。谷川渥、肉体表象論の集大成。
目次
第1章 「日本人離れ」の美学―他者としての肉体
第2章 三島由紀夫のバロキスム
第3章 谷崎潤一郎vs三島由紀夫―『金色の死』をめぐって
第4章 人形と彫刻
第5章 寸断された身体―鏡像と画像
第6章 変身と怪物
第7章 ピュグマリオン・コンプレックス
第8章 聖性と腐爛―ユイスマンス小論
第9章 叫びと肉塊―フランシス・ベーコン覚書
第10章 肉体の美術史―芸術の皮膚論講義
著者等紹介
谷川渥[タニガワアツシ]
東京大学大学院博士課程修了。美学専攻。現在、國學院大學文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どどんぐり
2
日本美術における肉体の不在、ラカンの「寸断」とベルメール、ピュグマリオン・コンプレックス、バゲリーアの怪物屋敷・・・といかにもなキーワードが並んでいますよ。さかしま以降のユイスマンスで一章立ててあるあたり、非常に文学寄りというか澁澤的で、一冊通した総論らしきものもありませんが、それぞれの章はよくまとまっていて読みやすい。図版も豊富で、美術初心者のわたしみたいなひとにはガイドブック的に機能しそうですよ。反面、お好きな方にはちょっと食い足りないかもしれないです。2009/07/22
らむだ
1
cf.2014/07/20
のの
1
このテーマは何度読んでも面白い。知識がないのが悔やまれる。要再読。 やはり西洋メインにならざるをえないのと、著者の知識量ゆえか有名な作品からのをさらさらと扱ってしまっているところがあるかも。 病気と傷の痛みと腐敗と傷、肌と境界の関係が気になった。2011/05/09
Rinopy
1
肉体、身体表現に関する美術論。以前読んだ「キリストの身体」にも通ずるところがあって興味深かったです。2010/08/03