文春文庫<br> 飼う人

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文春文庫
飼う人

  • 柳 美里【著】
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  • サイズ 文庫判/ページ数 372p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167916268
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

ウーパールーパー、カエル、蛾、蝶と、ちょっと不思議な生き物を飼う人々が、いつしかその生き物たちに依存するかのごとく、不穏な領域に踏み込んでいく姿を描いた異色連作集。
全米図書賞受賞で話題の作家の最新作。


夫との生活に疲れた中年女は、家にいた毛虫に「トーマス」という名前をつけて飼うようになった。トーマスへの愛着が深まることで、なじんでいると思っていた夫のことが、いままでとは違って見えてくる。夫の本心とは何なのか。夫の好きなものは何か。夫は何に関心があるのか。夫は何も関心を持っていないかもしれない。じゃあ、わたしは夫の何に関心があるのか。何もないかもしれない。わたしは自分に対しても関心を持つことができない。どうしてこんなことになってしまったんだろう。何がいけなかったんだろう?
疲れた。ほんとうに疲れた……。中年女の心情をリアルに描く――「イボタガ」。
ウーパールーパーに「アポロ」という名前をつけたコンビニで働く青年の話――「ウーパールーパー」。
シングルマザーの母親との軋轢にもめげず、健気に生きていこうとする少年の話――「イエアメガエル」。
「トーマスは羽化しませんでした」という謎のメッセージと共に妻に去られた中年男の話――「ツマグロヒョウモン」。

内容説明

結婚十年にして子どもができない主婦(「イボタガ」)。会社をリストラされコンビニで働く男性(「ウーパールーパー」)。震災被災地に母親と引っ越してきた少年(「イエアメガエル」)。うつ病で休職した市役所職員(「ツマグロヒョウモン」)。風変わりな生き物を飼う人々の姿から、底知れない世界が広がる連作小説集。

著者等紹介

柳美里[ユウミリ]
1968年、茨城県土浦市生まれ。高校中退後、劇団「東京キッドブラザース」を経て、1987年、演劇ユニット「青春五月党」を結成。1993年、「魚の祭」で第37回岸田國士戯曲賞を受賞。1996年、「フルハウス」で第18回野間文芸新人賞、第24回泉鏡花文学賞を受賞。1997年、「家族シネマ」で第116回芥川賞を受賞。1999年、「ゴールドラッシュ」で第3回木山捷平文学賞を受賞。2001年、「命」で第7回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞作品賞を受賞。2020年『JR上野駅公園口』で全米図書賞(翻訳部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ヴェネツィア

372
4つの短篇からなる。呼応する第1話と第4話に挟まれて2つの独立した短篇から構成される。まず第1の共通項は、タイトルにあるように、それぞれの主人公たちが何らかのモノを飼育している。ただ、それは一風変わっていて、イボタガ、ウーパールーパー、イエアメガエル、ツマグロヒョウモンである。しかし、飼育する彼らはけっして偏執的なタイプではない。むしろ、ある意味では普通の人格を有していると言える。第2の共通項は、彼らが抱える本質的な"孤独"である。そもそも彼らの世界は狭いのだが、その中にあって彼らは本質的には誰とも⇒2021/11/11

すだち

33
タイトルと表紙から不穏なものを感じながら、サインにつられて購入。各編の主人公が飼うのは愛玩動物ではない。どちらかというと避けたい見たくないほう。イモムシ、カエルなど。ウーパールーパーは物珍しさにチラッと見たいかも。コオロギの生き餌も怖い。ただ生きることに注力し死んでいく彼らに比べ、人間は悩み多く複雑な事情に翻弄される存在だとつくづく思う。『イエアメガエル』は鎌倉から南相馬に移住した柳さん親子の私小説のよう。どれも死の影と震災の傷を思わせる。柳さんちのトイレには何かいそう。2023/11/02

さこちゃん

24
意外な生き物を飼う人達四篇。可愛がるというより、世話をする事で自分の生きる辛さを紛らわせているよう。最初と最後に納められた、疲れきった夫婦それぞれ目線の物語が印象的。自分がいいと思ってしている事は相手が望んでいない事。それは譲る事ができない価値観の違い。年明けから柳美里作品を続けて読み、心が疲れた。2021/01/09

さち@毎日に感謝♪

19
独特の世界観で読むのが難しく、どの話も暗いイメージばかりでした。生き物を飼っているそれぞれの人達の絶望しか感じられませんでした。2021/05/17

CCC

15
現実に摩耗して気力を根こそぎにされている、そんな人ばかりが出てくる短編集。虫やらなにやらを飼ったりするが、それが救いになるような話ではなかった。すごい閉塞感。人生はつらいなあ。2021/09/18

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