内容説明
ヨーロッパ“聖なる物語”をめぐる旅。魂のドラマであるイエスの生涯と、慈しみあふれる聖母マリア、そしてそれを見守る天使たち―。救済と癒しの荘厳な空間を、居ながらにして体感する写真集。
著者等紹介
若月伸一[ワカツキシンイチ]
札幌生まれ。1970年に渡仏。パリ大学にて、美学・美術史を学ぶ。1973年より、イタリア、ヴァチカンのグレゴリア大学で、キリスト教美術史、初期キリスト教考古学を学ぶ。1978年よりドイツ在住。ヨーロッパ各国の文化を、写真、エッセイ等で日本の出版物に紹介するほか、ガイドブック、ホテル案内等の執筆、編集にもたずさわる
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感想・レビュー
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ヴェネツィア
301
著者の若月伸一氏はキリスト教美術史を専門とする人のようで、こうした類の本を何冊か出している。本書のタイトル"AVE"は「アヴェ・マリア」という時の「アヴェ」。意味は「こんにちは」というくらいの挨拶語であるらしい。本書の構成は受胎告知から始まって、御子の生誕、エルサレム入城、磔刑、復活、マリア昇天と、いわばイエス伝の体を成しているのだが、絵画や彫刻、あるいは聖堂タンパンのレリーフと媒体はバラバラ。しかも、制作年代も作家もこれまた恣意的に選ばれている。写真は美しいのだが、イエス伝という以外は⇒2023/04/21
すい🕊️
2
心揺さぶる教会の芸術作品の写真集。悲しみの聖母を見ていて胸が苦しくなるほどに素晴らしかったです…2018/12/20
もちもち
1
美しい教会芸術の大きな写真が載せられていて、とても勉強になった。カトリック教会の豪奢な雰囲気はなんともいえず、心のなかに特別な感情をもたらす。実際に、生で見てみたいと強く感じた。特にペデロ・デ・メナ作の悲しみの聖母に心を惹かれた。なぜこんなにも心に訴えるものがあるのかと悩むほどに、素晴らしい。美しさと切実さが、生き生きとした表情のなかで、強いメッセージを伝えてくるのだろう。2012/07/11