システムの思想―オートポイエーシス・プラス

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  • サイズ A5判/ページ数 285p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784487797790
  • NDC分類 461.04
  • Cコード C0010

内容説明

生命の誕生と進化、知覚と行為、情報と社会、精神と身体、芸術と科学…多彩な知のフィールドと最新のシステム理論が接続し、オルタナティヴな思想の地平が現前する。西垣通・池田清彦・佐々木正人・松野孝一郎・信原幸弘・新宮一成・前田富士男・勅使川原三郎とのスリリングな対話の軌跡。

目次

システムの定義(構想 システムの時代―みずから自身を形成するよう、継続可能なように行為せよ;射程 第三世代システム=オートポイエーシスとは何か)
システムの科学(進化 進化のシステム―創発的進化論の構想;身体・環境 アフォーダンスとオートポイエーシス―知覚と行為をめぐって;生命 内部観測とオートポイエーシス―生命の起源を探る ほか)
システムの実践(美術 芸術における身体―ポイエーシスからオートポイエーシスへ;身体表現 ダンス―世界と相即する身体運動のシステム)

著者等紹介

河本英夫[カワモトヒデオ]
1953年、鳥取県生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。現在、東洋大学文学部教授。専門は、科学論・システム論
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感想・レビュー

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iwri

4
対談。ルーマンのシステム論との差異に始まり、進化論・内部観測・アフォーダンス・認知科学・精神分析といった河本オートポイエーシス論の近接領域、そして芸術という実践領域での識者との対話から、オートポイエーシスの構想の射程と意味が浮かび上がってくる。河本さんの理論には言葉で語り尽くせない剰余があり、河本さん自身が既に形成プロセスに巻き込まれている、例えば自転車に乗れた人が乗れなかった時点に戻れない不可逆性と同一の事態が河本さん自身にも起こっている、河本理論のわかりにくさの本質はそこにある、そんな印象を持った。2011/09/01

roughfractus02

2
経験を理論に固定する自らに盲目になると、理論の危機に経験の作動を記述する考えに面した際、当の考えの誤謬や方法の比較を自動運動のように始めてしまう。一方、経験の作動を捉える考えはいったん理論に距離を取り、自ら用いる言葉の用法を変えながら、経験の作動に巻き込まれる自らを記述し続ける。本書は先端領域の人々との対話において、システム論のように理論化しないシステム自身を記述する過程を示し続ける。定義すれば定義から外れ、各領域に限定すれば他へとはみ出すこの作動は、個に縛られる読者の自由をシステムの自在さに移行させる。2017/09/25

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