出版社内容情報
ドイツの街々を,旧西から旧東へ,北から南へ,また過去,そして現在にかけて往還する旅。名エッセイストによる深みのあるエッセイと,日常のスケッチでおりなす素顔のドイツ。
目次
パッサオの春
ドナウ源流行
カスパールの町
ローゼンハイムの噴水
ビールについて
イザ入レ、ココハ別天地ナリ―ミュンヘン
菩提樹ありき
恋人Dのこと
バート・タイナッハの祭壇画
それ、いっき飲み―ローテンブルク
マチルデの丘―ダルムシュタット
マレーネ・ディートリヒに
ケストナーの学校
フクロウ博物館
ワレハ〈金ノ薔薇〉ト呼バレタリ
カンペ先生の絵本
ぼうぼうあたま
おひげをはやされましたね
鉄血宰相
1899年4月10日―ベルリン物語1
レニの運命―ベルリン物語2
アネッテの夢―ベルリン物語3
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
266
順序が逆になったが、こちらが本来の第1巻。ただ秋/冬篇でもそうだったが、こちらも季節感はほとんどない。始まりはドナウ河畔のパッサオ。旅情溢れる町だ。ドナウ河沿いには、ここ以外にもバンベルク、レーゲンスブルクとぜひとも訪れてみたいと思う町がたくさんある。ただドイツには他にも、例えばローテンブルクやノイシュバンシュタイン城など、最初に訪れそうな町々が綺羅星のごとくにあり、この地域はついつい後回しになってしまう。池内紀の紀行は、ほんとうに上手いなあと思う。この巻で一番読み物として面白かったのは、2024/12/24