出版社内容情報
妖精クロリスと西風の神ゼピュロス、春の女神フローラと愛の女神ウェヌス、三女神を矢で狙うクピードー、学知の神メルクリウス。これらの人物は何を意味しているのか? 何のために描かれたのか? 秘密の鍵をにぎるのは一枚のタロット・カード《恋人》。愛と詩情あふれるルネサンスの「知のコスモス」を豊かに描きだす快著!
内容説明
女神ウェヌスの視線と右手、花に包まれた女神フローラ。クピードーの矢の向かう先。右の暗い森と左の楽園…幻想と神秘の世界にいざなうイタリアルネサンス芸術の代表作、そこにはいまだ解かれていない謎がある。秘密の鍵をにぎるのは一枚のタロット・カード“恋人”。愛と詩情あふれるルネサンスの「知のコスモス」を豊かに描きだす!
目次
1 はじめに
2 謎の扉をあける鍵―タロット“恋人”(ヘラクレスの選択;フィチーノ、そしてピレボスの審判)
3 “プリマヴェラ”の謎へ―ロレンツォの選択(シモネッタ;ルクレツィア;ふたつの森と夜明け;ロレンツォと二人の恋人;ゼピュロスとクロリス;メルクリウスと恩寵の三女神)
著者等紹介
ポンセ,クリストフ[ポンセ,クリストフ] [Poncet,Christophe]
1963年、フランス・リヨン生。パリ・ソルボンヌ大学で法学と政治学を修める。テレヴィ局プロデューサー業のかたわら、2000年からマルシリオ・フィチーノの哲学を研究する。現在、パリの学術研究所『ヴィラ・スタンダール』Villa Stendhal所長
豊岡愛美[トヨオカアミ]
1984年、東京都生。文化学院卒業後、2015年に学習院女子大学大学院修士課程修了。2010年より文化学院で現代詩の講師。イタリア・ルネサンスにおける芸術と詩、そしてフィチーノを中心とした思想家とのつながりに関心をもち、2015年に修士論文『芸術と徳概念:ボッティチェリ“プリマヴェラ”におけるフマニタスの徳の解釈』で学習院女子大学学会のY氏賞受賞。現代詩およびプラトン主義における「徳」(アレテー)の概念を研究する
ヒロ・ヒライ[ヒロヒライ]
1999年より学術ウェブ・サイトbibliotheca hermetica(略称BH)を主宰。同年にフランスのリール第三大学にて博士号(哲学・科学史)取得。現在オランダのナイメーヘン大学研究員。2012年に第九回日本学術振興会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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こぽぞう☆
takakomama
わかめスープ
Great Eagle