出版社内容情報
人類史上もっとも豊かな時代,ルネサンス期を築いた芸術家たちの生涯と全作品。初めて日本に紹介される作品図版も多数収録。新進の研究家による,新しい美術シリーズ。
目次
ギルランダイオの生涯
初期の作品
サン・ジミニャーノにおける「聖女フィーナの生涯」
「最後の晩餐」
システィナ礼拝堂のフレスコ画
円熟期の作品(「百合の間」およびサッセッティ礼拝堂のフレスコ画トルナブオーニ礼拝堂)
板絵
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
147
著者のエンマ・ミケレッティは、ギルランダイオが活躍を始めた頃フィレンツェではピエロ・デラ・フランチェスカの影響は弱まっていたと述べている。しかし、生年では30数年の差があるものの、私にはギルランダイオとフランチェスカの間には様式的な相通性が強く感じられる。同時代のボッティチェリなどがダイナミックな構図と色彩とを駆使したのに対して、ギルランダイオは、静的で古典的なスタイルを守っっていたのではないか。連作「洗礼者ヨハネの生涯」や「ジャヴァンナ・トルナブオーニの肖像」などは、それがことに顕著なように思うのだが。2015/02/28