出版社内容情報
人類史上もっとも豊かな時代,ルネサンス期を築いた芸術家たちの生涯と全作品。初めて日本に紹介される作品図版も多数収録。新進の研究家による,新しい美術シリーズ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
47
この巻はゴッツオリ。先の巻で3人まとめられていたウッチェロと比べて、知名度では変わらないようにも思うが。ゴッツオリは15世紀半ば~後半にかけて、主にトスカーナの各地に作品を残しているが、たしかに彼はもはやゴシックからは遠く、まさしくルネサンスの画家である。ヴァザーリの『芸術家列伝』などでは、やや辺境の画家扱いだが、彼の絵は時代の先端にあったと見るべきだろう。現在はモンテファルコやサン・ジミニャーノなどで彼の残した作品を見ることが出来るが、圧巻はフィレンツェのリッカルディ宮の東方三博士礼拝堂の壁画群だろう。2013/09/17