内容説明
テレビとは「記録」のメディアというよりは「流れ」のメディアである。流れは流れを呼んで分流から大河に至る。流れのまにまにたゆたう番組たちの背後に、わたしなりの航跡をたどって行けたら、そんな思いで綴り、番組の流れを整理したマップが本書である。
目次
プロローグ ルポルタージュ・テレビを〈現場する〉
第1部 テレビのなかの「家庭」像(ホーム・ドラマと「父」の退場;新しいライフ・スタイルとドラマ;私的ルポルタージュ「下町」―ドラマへの地政学的考察)
第2部 テレビのなかの「青春」像(青春ドラマの系譜―テレビ主題歌からみた青春像;“学園”ドラマを考える;“青春ドラマ”への視角;成熟から未熟への転倒型ドラマ―『男女7人夏物語』にみる青春)
第3部 テレビのなかの「子ども」たち(子役から子どもへ―現代子役論;現代ネアカ座敷牢考―子どもの個室を考える;『風雲!たけし城』考;子どもと青春のはざま―“新鋭ドラマ・シリーズ”より)
第4部 「昭和」の残像たち―テレビに描かれた老いについて(夫婦解体ドラマの噴出;老いたる「昭和」のドラマ;時代劇を凝視する老人たち;温泉と旅の番組ブームを考える)
エピローグ テレビ30年の軌跡―新旧メディアの絡みあいのなかから