謎のマンガ家・酒井七馬伝―「新宝島」伝説の光と影

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  • サイズ B6判/ページ数 255p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480888051
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0070

出版社内容情報

マンガ史に名を残す手塚治虫「新宝島」。そのもう一人の作家・酒井七馬。手塚治虫の陰で、餓死したとまで噂される謎のマンガ家の知られざる生涯と業績を追う。

内容説明

手塚治虫の単行本デビュー作「新宝島」は、後の有名マンガ家たちからマンガを志すきっかけとなった作品として繰り返し賞賛されている。が、この作品は手塚ひとりの仕事ではなく、共作者がいる。現在手塚全集に収録されているのは、手塚がリメイクしたもので別作品といっても過言ではない。まるで封印されたかのような共作者こそ酒井七馬である。手塚と酒井の間には確執があったとも伝えられ、酒井は、コーラで飢えをしのぎ、電球で寒さをしのぎながら失意のうちに死んだと信じられてきた。しかし、それは真実なのか?酒井七馬の知られざる生涯と、「新宝島」誕生の裏側へと迫る。

目次

発端―または酒井七馬の墓に参ること
第1部 生い立ち・マンガ・アニメ・終戦(訪問者;アニメと銀幕のスター;甥・隆道の見た七馬 ほか)
第2部 焼け跡・『まんがマン』・『新寶島』・赤本ブーム(ハロー進駐軍;住彦次郎との出会い;『まんがマン』創刊 ほか)
第3部 紙芝居・絵物語・テレビアニメ(紙芝居に転じる人々;ジェーン台風と街頭紙芝居;三邑会時代の酒井七馬 ほか)
大団円

著者等紹介

中野晴行[ナカノハルユキ]
1954年生まれ。和歌山大学経済学部卒業。大和銀行(現・りそな銀行)に七年間勤務の後、大阪で編集プロダクションを設立。97年より東京・神田に事務所を移す。まんが編集者。ノンフィクションライター。「マンガ産業論」で、日本出版学会奨励賞、日本児童文学学会奨励賞を受賞。社団法人日本漫画家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よしだ まさし

4
 中野晴行『謎のマンガ家・酒井七馬伝』筑摩書房を読了。  手塚治虫の出世作「新寳島」の原作・構成を担当したが、晩年はコーラで飢えをしのぎ、裸電球を布団に引き込んで暖をとり、最後には餓死したと伝えられている酒井七馬という幻のマンガ家の真実に迫ったノンフィクション。この忘れられたマンガ家について、著者はありとあらゆる文献にあたり、本人を知っていた人を訪ね歩き、今まで伝えられてきた故なき評価を見事に覆していく。大変優れたノンフィクション。まさに労作といっていいだろう。2011/11/16

takao

2
ふむ2022/05/02

tkm66

2
手塚治虫の神格化が進む一方なので、こう云う研究は大事。2008/11/18

pugyu

2
広い意味でのマンガを描くことが好きな人だったんだろうな。アニメーション、ストーリーマンガ、似顔絵、紙芝居など、マンガ絵が必要とされる仕事はすべて関わっている。すごい力量を持ちながら決定的な作品が残らなかったのを残念に思います。 2011/09/06

らいおん親方

2
これも、一つのテヅカ論として、面白かった。2008/01/16

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