春画と印象派―“春画を売った国賊”林忠正をめぐって

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春画と印象派―“春画を売った国賊”林忠正をめぐって

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  • サイズ B6判/ページ数 240p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480873804
  • NDC分類 721.8
  • Cコード C0070

出版社内容情報

初めて春画を見たパリの芸術家たちの衝撃をいかばかりか?マネ、クールベ、カミーユ、フロベールーー。日本と西欧の文化の違いに焦点をあて春画の歴史を探る。

内容説明

絵師は華麗な絵に批判を込めて弾圧に立ち向かった。春画に魅せられた人々に光を当て、日欧の文化を考察する画期的な一冊。

目次

第1章 林忠正について(渡仏まで;万国博覧会;ただ一人の日本美術の説明者 ほか)
第2章 浮世絵と春画(庶民の中から生まれた浮世絵;歌舞伎と遊郭;明治期の遊郭―吉原にて ほか)
第3章 春画について(春画とは;ルイス・フロイスが見た日本の男女と宗教;西洋人は浮世絵(春画)をどう見たか ほか)
第4章 ヨーロッパと日本(洛中洛外図と浮世絵;江戸の女房たち;民法典論争と春画 ほか)
第5章 浮世絵とオランダ(鎖国;十七世紀のオランダ;オランダとの貿易 ほか)
第6章 ヨーロッパの近代への序曲(日本版画との出会い;新しい芸術を求めて;E・ゴンクール浮世絵 ほか)
第7章 浮世絵(春画)の渡仏(開国と江戸の文化;フィリップ・ビュルティと林忠正;ビュルティと春画 ほか)
第8章 近代絵画の誕生(一八六三年のサロン;マネの背を押したのは誰か;春画がもたらした新しい動き ほか)
第9章 ドビュッシーとカミーユ・クローデル(クロード・ドビュッシー;カミール・クローデル ほか)
第10章 春画を売った国賊(一九〇〇年パリ万国博覧会と春画;事務官長の職責が林に与えたもの ほか)

著者等紹介

木々康子[キギヤスコ]
小説家、美術史研究家。1929年生れ。東京女子大学で歴史・哲学を学ぶ。「日本の近代とは何か」をテーマにして、幕末期から現代までを膨大な資料を駆使して著した小説『蒼龍の系譜』(筑摩書房)は第17回田村俊子賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

№9

26
春画、の観方が本書を読んで変わった。19世紀末にフランスに渡り浮世絵の紹介と販売を通じて、欧米の芸術家たちに大きな影響を与えた美術商林忠正の功績と、浮世絵・春画の語られざる通史。印象派以降の芸術家たちに与えた影響は果たして、浮世絵の色彩や構図からだけなのか?彼らはその根源的・本質的なインスピレーション・啓示を「春画」から受けたのだと著者は説いてみせる。男女の性愛の大胆な描写のなかに、人間の自然で自由な生命力を19世紀末の彼らは見つけたのだと。章立ては一見散漫だが、その論は力強い。女性にしか書けない春画論。2016/09/12

tom

15
著者木々康子は86歳。とてもパワーのある人。本書の中心人物林忠正は義祖父に当たる。林忠正は、浮世絵、特に春画を大量にヨーロッパに流出させて世間から国賊と評された人。ところが、春画の中で表現されたエロチシズムの自由さ、男女の関係性、そういったものが、当時のヨーロッパの硬直した枠組みの中で苦闘していた芸術家に大きな影響を与えたというのが本書の主張。本書を読みながら大英博物館の春画展のカタログを見直してみたのだけど、確かに、男と女は対等の関係、こういう関係性を表現した浮世絵師たちは、ひょっとしたらすごいのかも。2015/05/22

マカロニ マカロン

10
個人の感想です:B+。『たゆたえども沈まず』(原田マハ)読書会関連本。著者の義祖父が同作に登場する画商林忠正。林は『たゆたえども』ではアルル行きを勧めるなどゴッホ兄弟に強い影響を与えたことになっているが、同時期にパリの美術界にいたが、親交があったかは確認できない。林は1890年代に錦絵16万枚をパリで売りさばいているが、その2割程度は春画だったらしい。構図や男女の衣服や体位など春画が印象派に与えたインパクトは大きかったようだ。ただし、どのようなルートで売られていたのかは本書で触れられていない2022/05/20

乱読家 護る会支持!

7
日本の春画が西欧美術に与えた影響を考える。西欧では、キリスト教による絶対的秩序が、社会を支配していた。人間として活きる男女を描いた春画(=浮世絵)は、「芸術は真実を描くものである」と西欧を芸術家たちに啓示を与えた。2015/07/02

乱読家 護る会支持!

3
創造主を頂点としたキリスト教では、すべてのことに秩序づけられ、当時「神によって作られた最大の悪」とされた女性の裸体を描くのは神に背く行為だった。そんなヨーロッパ社会に流れ着いた日本の春画、生々しく男女の営みを描いた春画がヨーロッパ人に与えたインパクトは、数しれない。江戸時代に書かれた浮世絵が、印象派を中心としたヨーロッパの芸術家たちに影響を与えたとは、よく聞く話。しかし、その浮世絵とは「春画」であり、キリスト教の「女性は悪」「性行為は不純なもの」とする価値観から解放させたらしい。 グワっと視野が広がる本。2024/09/04

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