集英社文庫<br> 江戸川乱歩と横溝正史

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集英社文庫
江戸川乱歩と横溝正史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 510p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087441901
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0195

出版社内容情報

江戸川乱歩「君、こんど『犬神家の一族』というのを書くだろう。ぼく犬神だの蛇神だの大嫌いだ」
横溝正史「復活以後の江戸川乱歩こそ悲劇のほかの何者でもない」

日本の探偵小説を牽引した二大巨頭、江戸川乱歩と横溝正史。
盟友として、ライバルとして、お互い認め合い、時に対立しつつ、
一方が作家として執筆するとき、他方は編集者として支えた。
太陽と月にも喩えられる日本文学史上稀な関係は、どのように生まれ育まれたのか。
二人の大作家の歩みを辿りながら、日本のミステリ史のみならず、
日本の出版史をも描き出す、空前の対比評伝!

「江戸川乱歩と横溝正史――二人を太陽と月に喩えることができるかもしれない。
乱歩が旺盛に書いている間、横溝は書かない。横溝が旺盛に書いていると、乱歩は沈黙する。
天に太陽と月の両方が見える時間が短いのと同様に、
二人がともに旺盛に探偵小説を書いている時期は、ごくごく短いのだ」〈本文より〉

「おそらくは、親友でもありライバルでもあった。
だが、何よりも面白い探偵小説を求める同志だった。
二人がなぜ探偵小説を書いていたのかと言えば、
面白い作品がないので自分で書いていたに過ぎない。
乱歩は誰よりも横溝に読んでほしかったし、
横溝もまた乱歩に読んでもらおうと書いていた」〈「青春と読書」2017年11月号より〉

●目次
第一章 登場――「新青年」‾一九二四年
第二章 飛躍――『心理試験』『広告人形』 一九二五年‾二六年
第三章 盟友――『江戸川乱歩全集』 一九二六‾三一年
第四章 危機 『怪人二十面相』『真珠郎』 一九三二‾四五年
幕間 一九四〇年‾四五年
第五章 再起――『黄金虫』『ロック』『宝石』 一九四五‾四六年
第六章 奇跡――『本陣殺人事件』 一九四六‾四八年
第七章 復活――『青銅の魔人』 一九四八‾五四年
第八章 新星――『悪熊の手毬唄』 一九五四‾五九年
第九章 落陽――乱歩死す 一九五九‾六五年
第十章 不滅――横溝ブーム 一九六五年‾八二年

【著者略歴】
中川 右介(ナカガワ ユウスケ)
作家、編集者。1960年東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。出版社勤務の後、アルファベータを設立し、代表取締役編集長として雑誌『クラシック・ジャーナル』、音楽家や文学者の評伝や写真集の編集・出版を手掛ける(2014年まで)。その一方で作家としても活躍。クラシック音楽への造詣の深さはもとより、歌舞伎、映画、歌謡曲、漫画などにも精通。膨大な資料から埋もれていた史実を掘り起こし、歴史に新しい光を当てる執筆スタイルで人気を博している。主な著書に『カラヤンとフルトヴェングラー』『歌舞伎 家と血と藝』『角川映画1976-1986』など。

内容説明

日本の探偵小説を牽引した二大巨頭、江戸川乱歩と横溝正史。ほぼ同時期にデビューした二人は、盟友として認め合い、生涯変わらぬ友情で結ばれた。それも作家同士というだけでなく、時に一方が編集者となって支えるという希有なつながりだ。この濃密な関係はどのように生まれ、育まれたのか―二人の足跡を辿りながら、数多の作品群を通して出版界の興亡のドラマをも描き出す、空前の対比評伝。

目次

第1章 登場―「新青年」~一九二四年
第2章 飛躍―『心理試験』『広告人形』一九二五~二六年
第3章 盟友―「江戸川乱歩全集」一九二六~三二年
第4章 危機―『怪人二十面相』『真珠郎』一九三二~四〇年
幕間―一九四〇~四五年
第5章 再起―「黄金虫」「ロック」「宝石」一九四五~四六年
第6章 奇跡―『本陣殺人事件』一九四六~四八年
第7章 復活―『青銅の魔人』一九四八~五四年
第8章 新星―『悪魔の手毬唄』一九五四~五九年
第9章 落陽―乱歩死す 一九五九~六五年
第10章 不滅―横溝ブーム 一九六五~八二年

著者等紹介

中川右介[ナカガワユウスケ]
1960年東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。出版社勤務の後、アルファベータを設立し、代表取締役編集長として雑誌『クラシックジャーナル』、音楽家や文学者の評伝や写真集の編集・出版を手がける(2014年まで)。その一方で作家としても活躍。クラシック音楽への造詣の深さはもとより、歌舞伎、映画、歌謡曲、漫画などにも精通。膨大な資料から埋もれていた史実を掘り起こし、歴史に新しい光を当てる執筆スタイルで人気を博している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

geshi

31
乱歩と横溝の二人の、作家であり編集者であり友人でありライバルである関係性が太文字の強さ。日本の巨木が絡み合って大地に根差しているように見えてくる。出版界の栄枯盛衰と共に活躍し、戦争による探偵小説の危機を乗り越え、戦後の探偵小説ブームを作り上げる二大巨頭の歴史を一つの作品・出版社・雑誌まで調べられていて、徹底した取材(参考文献だけで7頁!)に裏打ちされた精緻さに感服。文学界に留まらずラジオ・テレビ・映画のエンタメ界全般に渡る影響の大きさを見るにつけ、この二人がいなければ日本はどうなっていたのか。2021/02/22

nishiyan

16
江戸川乱歩と横溝正史。日本ミステリー界を代表する二人の対比評伝を軸に戦前から戦後にかけての出版興亡史をも膨大な資料と調査を元に描いた本書。多くの版元が生まれては消えていったあの時代に上梓された二人の作品たちがどのように生まれたのか興味深く読んだ。そして一言では語れない複雑怪奇な彼らの関係性。戦後、探偵小説界を背負った乱歩と、故あって距離を置き、ただ創作に打ち込む横溝。対照的な二人だが今もこうしてたくさんの彼等の作品が読まれ、乱歩が遺したものによって多くの後進が育っていることを考えると感慨深い。良書。2021/03/04

kuchen

12
乱歩と横溝の交友、二人が活躍した時代の出版業界や推理小説の位置付けなどが描かれる。二人の関係が興味深いのは当然だが、出版社の興亡や探偵小説を渇望した人々の奮闘もおもしろい。正直なところ、二人の作品はさほど読んでいないのだが、敬意も込めて読んでみたい。2023/06/24

浅香山三郎

10
安藤礼二『光の曼陀羅』からの連想で、乱歩を取り上げる本書を読む。1年くらゐ積ん読になつてゐて、22年の年始に漸く読んだのである。書名の通り、江戸川乱歩と横溝正史を対比的に取り上げ、それに探偵小説と出版史を絡ませていく。本書の中に幾度か挿入される、両者の長篇連載の表を見ると、両者とも並行して3〜4本の作品を執筆してゐるのはザラで、その量産能力に驚くとともに、本格・変格・大衆化の夫々の面で、戦前期の探偵小説の勢ひがよく窺へる。戦後は、角川映画と横溝作品のブーム等、社会一般への推理小説の浸透を扱ふ。↓2022/01/05

さいと

6
乱歩の方がだいぶ古いイメージがあったが、横溝の方がデビューが早かったというのが意外だった。横溝は代表作の金田一シリーズが戦後に始まっているので、そういうイメージになったのだろう。二人の評伝のみならず、戦前戦後の出版業界の話としても読め、興味深く楽しめた。2022/02/01

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